2011年04月29日

ブルーバレンタイン(ネタバレ)

テーマ:新作映画(2011)
ブルーバレンタイン※シネマハスラーへのリンクなどを追加しました(5/24)

三角絞めでつかまえて-ブルーバレンタイン

原題:BLUE VALENTINE
2010/アメリカ 上映時間112分
監督:デレク・シアンフランス
出演:ライアン・ゴズリング、ミシェル・ウィリアムズ、フェイス・ワディッカ、マイク・ヴォーゲル、ジョン・ドーマン
(あらすじ)
結婚7年目を迎え、娘と共に3人で暮らすディーン(ライアン・ゴズリング)とシンディ(ミシェル・ウィリアムズ)夫妻。努力の末に資格を取って忙しく働く妻シンディに対し、夫ディーンの仕事は順調ではない。お互い相手に不満を募らせながらも、平穏な家庭生活を何とか守ろうとする2人だったが、かつては夢中で愛し合った時期があった……。(以上、シネマトゥデイより)

予告編はこんな感じ↓




81点


※今回の記事は、「ブルーバレンタイン」についてあまり書いていません。ちゃんとした感想を読むつもりでこのブログに来た人は読まない方が良いと思います。
※今回の記事は、個人的なことがかなりダラダラと書かれている面倒くさい文章が多いので、そういうのが苦手な人は読まない方が良いかもしれません。


非常に尊敬している映画評論家の町山智浩さんが「今のところ今年のベストワン!」と絶賛していたので、シネマハスラーの課題映画になる前から、前売り券を買って観る気マンマン状態だったりしましてね。新宿バルト9で観てきたんですが、非常に胸が痛かったです (ノД`)


こんな感じの展示がありました。
三角絞めでつかまえて-展示2


まず、書いておきたいのが、この映画について深く知りたい人は、パンフレットに掲載されている監督インタビュー&町山智浩さんのコラム(様々な恋愛映画について書いてる)を読めば十分じゃないでしょうか(そして、今週末のタマフル宇多丸師匠の批評を聴けばベスト)。で、いろいろな意見を聞きたい人は、枡野書店主催のトークイベントの特設ページを読むなり、この動画を観るなりすると、結構満足すると思いますよ。オチを知りたい人のために書くと、「“知り合って付き合って結婚するまで”と“夫婦が破局する1日”が同時に進行して、最後は花火が上がる中、夫が去って行って、エンドロールで“ラブラブだったころの2人”が映し出されていく」って感じで終わってました。とりあえず僕はこれから、非常に浅い結婚観や知った風なことや個人的なエピソードを書き残しておくつもりなので、そういう面倒くさい感じの文章が苦手な人は読まない方が良いと思います。

安易な例えで申し訳ありませんが、僕は「結婚=プロレス」だと思うんですよ(プロレスファン的には凄まじくありがちな考え方)。奥さんには「結婚しよう」と普通にプロポーズしましたけど、内心では「僕と一生をかけた、無制限1本勝負の、キレイで、ていねいで、真剣なプロレスをしよう」とそっと呟いてましてね(奥さんの性格上、絶対プロポーズを断られるから実際には言わなかった)。奥さんが橋本真也の重爆キックのような痛い攻撃を仕掛けてきても受けきろうと。最低でもアンドレ・ザ・ジャイアントのボディプレスを耐えるくらいの覚悟の量を用意しておこうと。こっちもたまにムキになってベイダー・ハンマーのような攻撃を返してしまったりもするんですけど、でも、結婚というリングに上がったからには、プロレスラーとしてキッチリ良い試合を作る(いや、別に僕はレスラーじゃありませんが)。むしろ「奥さんがガチで殴ったり蹴ったりしてきても、すべて受けきってプロレスにして、それ自体を楽しもう」という気持ちで結婚して6年。急所を蹴られたりとか、凶器を使われたりとか、バルコニーからダイブさせられたりとか、「あれ、この試合ってデスマッチだったの?」と思ったりとか、いろいろとハプニングが起きたりして辛い時もなくはないですけど、それでもこの試合に賭ける情熱自体は今も色褪せていないワケです(おっと、ノロケちゃいましたな、フフフ)。


映画とはまったく関係ありませんが、橋本真也選手の動画を貼っておきますね↓




この映画の2人をその理屈に当てはめると、シンディはもっとストロング・スタイルな試合がしたいんだけど、ディーンは「明るく楽しいプロレスでいいじゃないか」という“方向性の違い”が出たんでしょうね。ディーンからするとシンディは「こいつ、カテェ!」って感じだったのでは。逆にシンディからするとディーンは「前座でヌルい試合ばかりしやがって…」というか。大体、マッチメイクが急に決まったにせよ、2人とも試合前にちゃんと打ち合わせしておけば…って、この例え、なんか無理があるのでもうやめますね (´・ω・`)

まぁ、この映画って、上手く行かなくなった男女の機微を見事に描いていて、すべての描写が身につまされるというか、観てるだけで恐ろしくダメージを受けましたよ(序盤のシンディのディーンへの表情や態度だけでも、ちょっと痛かった)。ディーンは、なんだかんだ言っても、根底に「自分が男として劣ってるんじゃないか?」的なコンプレックスがあって、そこから目を逸らしたいから、やたら酒に逃げたり、奥さんの話を聞かなかったりするんですよね。ある程度は共感したし、僕なんかより全然“いいやつ”だと思いましたけど、本当にシンディや子どもが大事なら「何らかの行動を起こす」or「しっかり開き直って家事に邁進して奥さんをバックアップする」べきであり、グダグダと鬱屈を溜めまくった挙げ句、酒を飲んで職場に乗り込んだりしたら、そりゃ見限られますわな┐(´ー`)┌ヤレヤレ

シンディに関しては、もうディーンをバカにしちゃってたりするから、ああいう結論に落ち着いちゃいますよね。やっぱりある程度はお互いに尊敬するところがないと、他人と一緒に暮らせないですよ。どんな名選手同士の試合でも、根底で相手のことを認めていないと名勝負にはならないワケで(しつこいプロレス例え)。結構、ドライに見えちゃうかもしれないけど、何年も耐えてきたんだし、女性という生き物は基本的に「好き」と「嫌い」だけで「普通」がないということですから(小学生のころに刷り込まれたフレーズ)、仕方ないんじゃないかなぁ。あのセックスを拒否する時の“こわばり”、以前、付き合ってた人とか思い出して、実に暗い気持ちになりましたよ…。ウチの母親が離婚する時もああいう感じでしたけど、女性って一度イヤになると嫌悪感を一気に全面に出す傾向があるような気がします「レボリューショナリー・ロード」でもそんな描写がありましたな)。


映画とはまったく関係ありませんが、動画を貼ってみましたよ。




ただ、僕的にシンディは「そもそも恋に酔っていただけなんじゃないの?」と思ったり。だって、いくら元カレとはいえ、旦那をボコボコにした奴と談笑するなんて、僕からするとあんな残酷なことはなくて、1ミリも愛を感じない行為ですよ。アレだけは「カップルあるある」とはまったく思えないというか、ハッキリ言って「イヤな女だな」と思っちゃいました…って、結局、男側で観ちゃってるのかもしれませんな。

でも、この映画で描かれているほとんどのことが、恋愛では「よくあること」なんですよね。最後、過去の幸せそうな2人が出てくるシーンはね、スゲー泣けましたよ。確かに最悪な別れっぷりではあるけど、でも、2人の心が優しく触れ合っていた時間は今でも“永遠”なワケでして。悲しい別れに見えるけど、数年後になって、お互いに成長していれば復縁する可能性だってゼロではないしね(難しいとは思いますが)。人間、残念なことに失って学ぶことが多かったりするから、ああいう“愛の終わり”も仕方ないんですよね…。

ちょっと僕のことを書きますと、高校を卒業して1年とちょっと経ったころ、同級生だった佐藤さん(仮名)と付き合うことになりまして。いわゆる“初カノ”だったんですが、「奇跡が起きた!∑(゚Д゚)」と思いましたよ。自分の中では、今までずっと圏外だった“世界幸せ野郎ランキング”で鮮烈に1位を奪取した感じ。初めてセックスした日は即「結婚して子どもは3人で長男はレスラーにして~」なんて皮算用を開始してました。僕が警官になった経緯は偶然の要素が強かったんですが、それでも公務員になることを決めたのは「彼女と幸せな家庭を築くため」という気持ちも大きかったと思います。

結局、彼女の浮気がキッカケになって別れたんですが、「『ずっと愛してる』って言ったじゃないか!ヽ(TДT)ノ」なんて、この映画のディーンと同じような台詞を吐いたりしまして。それだけじゃなく、彼女を傷つけるようなことを随分言って、本当に酷い別れ方でしたよ…(映画化されたら全観客が嘔吐&監督が「外道!」と罵られるレベル)。「彼女の浮気がキッカケで~」なんて、ついいけしゃあしゃあと被害者ヅラをしちゃいましたけど、実際のところ、当時の僕は相当なダメ人間というか、単に“理想の愛”という幻想に酔いまくって、自分の欲望を一方的に彼女に押し付けていただけで、彼女自身をちゃんと見ていなかったんですよね…。今でも佐藤さんのことは大好きですけど(奥さんに読まれたら間違いなく戦争が起きる文章)、あのまま結婚してちゃんとした家庭を築けたかというと、当時の僕が彼女を幸せにできたかというと、恐ろしく微妙な気がします。

佐藤さんと破局したダメージはかなり引きずって、彼女のことをずっと憎んでて、彼女との時間は悪夢としか思えなくて。自分の中でなかなか消化できなかったんですが、ある日、たまたま「あの素晴しい愛をもう一度」という歌を耳にしたんですよ。いや、もちろん有名な曲ですし、それまでも聴いたことがありましたけど、その時は「この胸の痛みはそういうことか! Σ(゚д゚;)」と初めて歌詞の意味が分かったというか、“今まで散々張られていた伏線が回収されたような衝撃”を受けたんですよね。そして、自然と“彼女と一緒にいて楽しかった時”を思い出したりして、大泣きしながら“最低だった自分”に向き合ったことを覚えております…(でも、浮気相手に関しては今も八つ裂きにしたい気分)。


( ;∀;)イイウタダナー




すみません、残念ながら何を書いてきたのか自分でもよく分からなくなってきましたけど、僕が書きたかったのは、「佐藤さんとのことがなかったら、今の僕は今以上に塩レスラーであり、たぶん奥さんとも上手くいかなかった」ということでして。観客に笑われるような“しょっぱい試合”をしたからこそ、失う痛みを経験したからこそ、「次こそはそうならないように頑張ろうヽ(TДT)ノ」と多少は成長できたワケで。そういう意味でも、あの恋愛には本当に感謝しているんです(でも、浮気相手に関しては今も(ry )。

もちろんケース・バイ・ケースではありますが、人と人が愛し合った時間はやっぱり美しいものでもあるから、失恋したり、辛い別れであっても、その時をすべて否定するのも微妙なんじゃないかと。思い出を胸に抱いて生きていくことで、人は優しくなれたり、成長できたり、すばやさが5上がったりするんじゃないかと(佐藤さんサイドは僕とのことを“なかったこと”にしてるかもしれませんが…)。何はともあれ、この映画は恐ろしく痛くて切ないけど、それでも“恋愛の素晴らしさ”や「初心忘れるべからず」的な教訓を描いていて素晴らしいと思うし、ミシェル・ウィリアムズのオッパイも観られたし、何よりもついつい結婚とか恋愛について誰かと語りたくなっちゃうということで、ちくしょう、良い映画だと思いますYO!ヽ(`Д´)ノ

宇多丸師匠の素晴らしい批評放課後ポッドキャストがアップされております。かなりタメになるので、興味がある人は聴いてみて! 細かい演出とか全然気付かなかったよぅ…。




サントラを貼っておきますね。「You And Me」が凶悪!



かなり恐ろしい夫婦の映画。みんな、ちゃんと話し合いましょうね。








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