2010年07月24日

エグザム(ネタバレ)

テーマ:新作映画(2010)
エグザム

三角絞めでつかまえて-エグザム

原題:EXAM
2009/イギリス 上映時間101分
監督・製作・脚本:スチュアート・ヘイゼルダイン
出演:ルーク・マブリー、ジェンマ・チャン、ジミ・ミストリー、ジョン・ロイド・フィリンガム、チュク・イウジ、ナタリー・コックス、ポリアンナ・マッキントッシュ、アダル・ベック、コリン・サーモン
(あらすじ)
合格すれば死ぬまで年俸1億円という大手企業の最終就職試験に残った8人の男女。武装した警備員が監視する密室で、試験監督から3つのルールを告げられ問題に取り掛かろうと用紙を裏返すと、問題用紙は白紙だった。80分という制限時間の中、受験者たちは手を組んだりだまし合ったりして、試験の問題と答えを見つけ出そうとするが……。(以上、シネマトゥデイより)

予告編はこんな感じ↓




53点


オチを見せられた瞬間、一休さんかよ!」と思いました。

いや、なんとなく気になっていたので、シアターN渋谷に観に行ったんですよ。レイトショーでしか公開されない&サービスデーという状況だとしても、立ち見が出るほどの大盛況振りを観るのは初めてだったので、「評判が良いんだなぁ」と思ったり。ちなみに「EXAM」とは“試験”という意味なんですが、バカな男子はかなりの高確率でこれを思い浮かべますよね↓


ビグ・ザム(BYG-ZAM)…。「つまんねー」とか言わないで!
$三角絞めでつかまえて-ビグザム


「世界一危険な就職試験」「合格者は死ぬまで年棒1億円の報酬」「制限時間は80分」「ルールは3つ」「答えは1つ」「しかし、問題用紙は“白紙”」といった非常に興味を惹くアオリの密室劇ということで、下世話な僕的には「どういうオチなのかしら( ・ ∀ ・ )ワクワク」って思うじゃないですか。ルールは「試験官や警備員に話しかけたら失格」「自分の紙を損なえば失格」「いかなる理由でも退室を選べば失格」の3つなんですが、最初、アジア系の女性が鉛筆で紙に書き始めたら失格になったのはちょっとビックリ。で、受験者たちは協力して“質問”を探し始めるんですが、徐々に関係性が煮詰まってきて、騙して紙を燃やさせたり、精神的に追い詰めて紙を破らせたり、殴ったり、拷問したりと、行動がどんどんエスカレートしていくワケです。

結局、“質問”が分からないまま、受験者が残り4人になった時点で「最後に残った奴が“答え”だ!」みたいなことになり、イヤな感じの白人(ルーク・マブリー)が警備員の拳銃をゲット(指紋認証が必要なので、警備員に握らせて撃つ感じ)。脅されて1人は退出して、1人は撃たれ、1人は退出した…と見せかけてギリギリ足が残っている状態で、デジタル時計の表示がゼロになって。イヤな感じの白人が「オレが答えだ!」みたいなことをマジックミラーに話しかけたら、実は試験終了まで数十秒残っていたことが発覚(オドオドしてた受験者が時計に細工した)。イヤな感じの白人は茫然自失しながら退出させられてしまい、僕的には「せっかく頑張ったのにムダでしたね、プププw」って感じでした。

最後に残ったのはブロンドの女性(ナタリー・コックス)だけで、そこからありがちなフラッシュバックとかが始まるワケです。映画の冒頭、試験官は「問題は1つ。答えも1つだ」みたいなことを言って、最後に「何か質問は?」って言ってたんですが…。なんと、この「『何か質問は?』が“問題”だった」んですね。それに気付いたブロンド女性は試験官に「ありません」と言って合格するんですが、会社の設立者(オドオドしてた人。受験者を装ってた)に対して「あまりに酷い試験だったので、入社はちょっと考えたい」みたいなことを言ったりして。

ちなみにこの映画の世界では、若者がバタバタ死ぬような難病が流行っていて、入社試験をしている会社は“その難病の治療薬を開発した会社”という設定が中盤くらいから明らかになって。受験者たちの中にも感染者がいたりとかいろいろあったんですが、企業側の言い分としては、要はその治療薬はまだそんなに大量生産ができなくて限られたものなので、「人間性を備えつつも、どんな状況でも冷静な判断ができる人間」を探してこんな試験をしていたそうなんですね。「警備員の銃には実は新薬が入っていて、撃たれた人は死んでなかった」という事実も明らかになったということで、ブロンド女性は「一緒に頑張りましょう」的なことを“微妙な上から目線”で言って、設立者と握手して終わってました。

見終わった僕的には、冒頭に書いたように一休さんかよ!」と思いましたよ(「吉四六さんかよ!」、または「とんち番長かよ!」でも良し)。残念ながら僕は最後まで気付きませんでしたけど、頭が良い人たちが揃ってるんだから、人を拷問したりとか、殺そうとしたりとかする前に誰か気付くんじゃないですかね。というか、試験官は「冷静な判断ができる人材を選ぶため~」みたいなことを言ってたけど、これって単に「“トンチが得意な奴が受かるだけ”の試験」だと思うんですが…(それか、戦闘力が高い人間しか残らない可能性が高い)。しかも、よく考えると「何か質問は?」って質問の答えは“1つ”じゃない…ですよね? 別に「その頭はハゲなんですか? 剃ってるんですか?」とか聞いても良いワケだし…。あ、でも、「何でも良いからその質問に答える」という意味で「答えは1つ」ってことなのかな? ううむ、なんだか知恵熱が出てきました…。

突っ込む方向を変えると、そもそも受験者たちの行動もおかしいですよね。殴ったりとか拷問したりとか拳銃を撃ったりとか、本当にあり得ないでしょ。単なる入社試験であって、生死がかかってるワケじゃないんですよ? 刑事事件に問われる可能性だって普通にあるんですよ? 合格したブロンド女性だって、人をイスに縛り付ける行為や拷問を傍観してて(一応、「やめて」とは言ったりしてたけど、説得感は皆無。拷問されていた女性は失明するかもしれなかったのに!)、僕には冷静云々というより日和見女にしか見えなかったです。

まぁ、映画なんだし、企業側が拷問とか拳銃で撃つ行為とかを傍観してるのは別に良いんですが、「実は良心的な企業」みたいな描き方は本当に気持ち悪かったですね。信頼できる人間の採用が重要なのは分かるけど、「『これは仕方ないんだ』みたいなことを言いながら、かなり非人道的な実験とかやりそうな企業だなぁ」と思いました。まぁ、年俸1億円も貰えるなら、僕もモラルをワキに置いて頑張って働きますけどね、エヘヘ。

って、何だか文句ばかり書いちゃいましたけど、低予算の密室劇として実に面白いアイディアだと思うし、そこそこ楽しめたし、それなりには愉快な映画だとも思いましたよ。レイトショーでしかやってないみたいですけど、興味がある人は観に行っても良いんじゃないですかね~。




この映画もシアターN渋谷で上映されましたな。ちょっと思い出しました。感想はこんな感じ。
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