この地方では最近3日間慣らし保育というメソッドがはやっている。
一人の先生が付きっきりになって3時間ずつとかいうのではなく、親が3日間ずっと保育所で過ごすという方法。そのあと預け始めてうまくいく子供たちもいるにはいる。
うちの3女は到底それが受け入れられず毎日毎日いる間中ずっと泣いていた。
泣かれるとやはりつらい。
後ろ髪ひかれる。

保育所にいる間、自分のうちから持って行っているのベビーカーに乗せてもらい、生まれて一度も熱心に吸ったことないオシャブリ(一つは口に一つは手に持ち)を買い、新しく付き添いのための大きめのぬいぐるみを買い、にぎっているためのひざかけも忘れてはいけない。

迎えに行くとおしゃぶりを口に、ひざかけとぬいぐるみを抱きしめ帽子をかぶって靴をはき、目元は涙でぬれて寝てしまって、見ているとちょっとかわいそうだなと思っていた。

教室に入るときは帽子と、靴と上着をもれなく着せてもらい、いつでも帰宅できる準備をしていた。
好奇心旺盛な年頃、家では探検ばかりしている人が、3週間の間座っていたのだ。
自分の小さな戦車にばっちり武装をして、中から安全な場所か安全な人たちかどうか、うかがっていたのだ。

でも今日はちょっと違った。
3週間目が終わるという今日。


私が迎えに行くと楽しそうに滑り台を滑っていた。


先生たちが笑顔で親指を上にあげている。
最初の30分はいつものように室内にベビーカーを入れてもらい、泣かずにそこで帽子と長靴、ぬいぐるみとひざかけとオシャブリを持っていたそうだ。しかしどう見ても周りが楽しそうだ。身を乗り出してきょろきょろしていたそうだ。

その後、三女はおもむろに帽子をとり、長靴を脱ぎ、ぬいぐるみとひざかけとおしゃぶりを放り出しベビーカーから自分で降りてきて遊び始めたそうだ。

この話を聞いて私もそれを見ていたかったなと思った。
楽しそうに遊びにこにこ笑っている三女をみて、頑張ったなあ!と思ったのだった。。。。

子も母も少し成長したか。