狩野英孝 記者会見を観察 最終回 | 会見観察人!梶原しげる参上!

会見観察人!梶原しげる参上!

49歳で東京成徳大学大学院心理学研究科に入学し
51歳で心理学修士号を取得。
「人間はどんな場面に遭遇すると、そういう反応を示すのか?」
「その発言の裏にある、その人の本音はなんだろう?」
記者会見という大舞台に立つ人を、じっくり観察してみたい。

名言「恋愛を育んでいく」の意味とは?

 

さて、横道にそれまくってしまった狩野英孝氏の会見観察も

いよいよ最終回となる。

 

3つのポイントの2つ目(第3回で書いた3つのポイント)

「狩野氏は17歳の女性と、性交したのか、しなかったのか?」

 

質問そのものが「下品すぎて」、お怒りの声が聞こえてくる気もするが

「狩野問題」を解いていく上で「避けては通れない」のはここなのだ。

 

マイクを狩野氏に突き立てるレポーター達は、朝、会見に送り出す上司の方々に、きっと

「そこだけはキッチリ押さえるようにな!」と言われた気がする。

 

今回の会見を狩野氏が開かざるを得なくなったのは雑誌「フライデ−」が

きっかけだった。

 

記者が狩野氏を直撃したとき、狩野氏が返した言葉は極めて重要だ。

 

記者「(17歳の女性と)親しい仲だと、うかがっていますが?」

狩野「確かにそう(親しい仲)です。でも付き合ったりはしてないですよ(怒)」

 

私は、彼の発言の意味がまるで理解できなかった。

 

「親しい仲」と「付き合っている」は言葉を荒らげて言うほど

「全くの別物だと言うのだろうか?」

 

強いていえば「親しい仲」はお茶を飲んだり映画を見たりする仲良しな関係程度。

「付き合っている」なら、その先もある。という事なのか?・・・

私は、フライデーの記事を見た時、昨年の狩野氏の騒動を思い出し

「関係はあったのでは?」と思うのだが…

 

会見での狩野氏は言葉の細かいニュアンスをとても大事にしている様子だ。

 

会見ではこんな風にも言っていた。

 

狩野「好きだ、愛している」という言葉は交わしていませんけど、恋愛を育んでいく過程であり、交際というか彼女・彼氏の関係には至らなかったのです」

 

 

「愛に関する語彙」が実に豊富な狩野氏なのだ。

「恋愛を育んでいる過程」という言葉は、きっと弁護士さんや事務所の方などが思いついた言葉ではないと思う。

 

狩野氏は会見前夜に「大人の関係はあったのか?」の問いの答えに悩み苦しみ

「恋愛を育んでいる過程」という名言がひらめいたのではないだろうか?

 

狩野氏のことだ!やった!完璧な答えが見つかった!うっとりしたかもしれない。

これは狩野ワールドの名言の1つとなり、この先、熱愛をスクープされた芸能人が

使う可能性もあるのではないだろうか?

 

「恋愛を育んでいる過程」という名言が飛び出し、本当に知りたいところの

「やったのか?やらないのか?」に私は見当が付かなくなってしまった・・

 

このままでは「さすがにマズイ」とレポ−ターさんからも「寝たのか?寝ないのか?」的な比較的「ぶっちゃけた質問」が徐々に出始めてきた。

すると狩野氏はこう返すのだった。

 

狩野「相手がまだ10代ですので、直接的な表現については差し控えさせていただきます」

 

狩野氏!凄い!「未成年」「体の関係」が大問題な今回の会見のはずなのに

「恋愛を育んでいる過程」が狩野氏を守るキーワードになってしまった!

 

狩野氏の「高度なコミュニケーション能力」で、彼自身が会見の窮地から救い出すことになっていった!お見事!

 

狩野氏と仲の良い芸人仲間は「狩野はいい奴!」「会見では誠実に答えていた!」とコメントしていた。

私は、今回の会見ではレポーター軍団の徹底した質問攻撃にやられ、弁護士や事務所の方との打合せなど木端微塵になり、レポーターに打ちのめされる狩野氏の姿を想像していたが

意外や意外!「恋愛を育んでいる過程」という名言で、狩野氏は汗をダラダラ流しながら

何とも上手く乗り切ってしまった。

 

そういえば以前、狩野氏が番組で「今、欲しいものは何?」と聞かれ

「翼…翼かな…」と真顔で答え、私は大笑いしたのを覚えている。

 

今回の狩野英孝氏の会見!天才芸人の本領がチラつく、他に類を見ない

おもしろ会見だったのではないだろうか!

                                                                                                   終わり