2009年2月より。
チョコレート業界 兼 各メディアの共同の試みである『逆チョコ』――いわゆる、男から女にチョコをプレゼントする仕掛け――が成功して以来、2月14日は勤労感謝の日に次ぐ、感謝の日としての風習が定着した。
女から男へ気持を伝えるという風習が崩れて以来、2月14日という日はまた年に一度の告白デーでもある。
ここには暗黙のルールが存在する。
2月14日は『受け取る』のみ。
告白にしろ、プレゼントにしろ。この日は受け取るのみで、反応を返してはならない。
反応を返すべき日は一ヶ月後……3月14日のホワイトデーだ。
ホワイトデーは『逆チョコ』が定着して以来、男から女にプレゼント返すという風習が崩れ、2月14日に受け取った感謝の気持ちや告白を返す日として定着した。
一年に一度くらい、こういって周りの人を大切に考え、受け答えする日があってもいいじゃないか。そこでより絆が深くなるはず。
しかし、3月14日の返答の日に悲しい思いをしてしまう人もいる。
そういう人達は4月14日のブラックデーでイカスミを使った料理を同士を募って集まり、派手に騒ぐのだ。
――これは、これから先あるかもしれない世界の1つ。
――1つの風習が新たに進化した世界の話。
『ワールド・オブ・バレンタイン・アフター2009』