アイウエオ順にテーマを決め、書いていくことにする。


その一回目は、「アンビシャス・カード」。カード・マジックの王道か?


手品を見せる場になってカードを取り出すと、時々だが「トランプが一番上に上がってくるやつやって」という人がいる。テレビで演じられる数あるカードマジックの中でも、あの現象はやはり抜群のインパクトがあるのだろう、けっこう見た人の記憶に残る。かくいう私もサークルで教えてもらったころは一生懸命練習し、よく人にも見せていた。最近は技法の連続使用に不安と疑問を感じるため、またちょっと「ベタ」かなというのもあってめっきりやらなくなってしまったが、作品として嫌いなわけではない。


人に見せてもらうとき、最大の興味はクライマックスをどうするかである。

折り曲げたカードがあがってくるというのは、見事なオチのつけ方だと思う。現象の起こる直前の緊張感と、「ピョコン」となった瞬間の衝撃は、効果抜群。よく考えたものだ。他ではオムニ・デック、ダローのロープで縛るの、財布への飛行など、どれも甲乙つけがたい。


個人的に思うのだが、「あらため」的なことについて、それは「追いかけられてもいないのに逃げている」のではないかと。「まだ一番上にはきてません」と言ってトップの数枚を見せたり(特にこの時の見せ方が、上がってきた時の見せ方とちがう)、「ちゃんと真ん中に差し込みました」と言ってカードがちょっと手前に飛び出しているのを見せるたり。思うに、追いかけられてからでは逃げられないから追いかけられる前に逃げてしまうのだろうが、「さりげなさ」があってこそのあらためであり、ことさら強調する(その気がなくてもそういう印象を与える)くらいなら、やらないほうがましだと思うのだが・・・

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