科学カフェ京都(特定非営利活動法人)

科学を身近に!技術における意思決定プロセスの民主化を目指す!!


テーマ:

◆◆ 科学カフェ京都 第86回 定例会 ◆◆


日時: 2012年 6月9日(土) 2時~5時


話題: 「地磁気・オーロラ・スペース サイエンス」


講師: 荒木 徹 先生

(京大名誉教授、専門:磁気圏物理学)

会場: 京都大学理学研究科セミナーハウス
http://www.sci.kyoto-u.ac.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=473
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_n.htm
(上記地図の番号10の建物です)

概要:

ある種の鉱物(磁鉄鉱)が引力と斥力を示すことは紀元前から知られていた.やがて,細く加工した磁針の指北性が認識され,航海のための磁気コンパス(羅針盤)として実用化されていく.さらに,磁気コンパスの方向が真北からずれる事が判り,海図上でのこの偏角の分布が重要になっていった.コロンブスは大西洋横断(1492年)の航海日誌に航路に沿っての偏角の変化を記録しており,天文学者.ハレーは,イギリス海軍の依頼により,詳細な偏角地図を作った(1702年).太陽も星も見えない悪天候の日にも,磁気コンパスと偏角地図があれば,方向を過たずに船を進めることが出来た.


地磁気は水平面からも傾き(伏角),これが緯度に依存して変わる.磁石の磁場を観察し,これを各地で測定された地磁気データと比較して,ギルバート(エリザベス1世の侍医)は,地球自体が一つの磁石になっていると考えた(1600年).その後,地磁気が長期間にわたって時間変化すること,日周変化もすること,突然,嵐のように乱れること,そして,これらの変化がオーロラや太陽面の活動と関係しているらしいことが判ってきた.


一方,1860年代にマックスウェル方程式が完成して電磁波の存在が予言され,ヘルツが室内実験によりこれを実証した(1888年).マルコーニは電波の通信への利用を試み,短期間の内にブリストル海峡横断(1897年),英仏海峡横断(1899年),大西洋横断(2001年)の通信に成功していく.この過程で上層の電波を反射する層(電離層)の存在が示唆され,これはまた,地磁気変化を生む電流層としても認識されていった. 


チャップマンとフェラロ(1931-33年)は,大陽爆発から飛び出す正負等量の荷電粒子流(プラズマ流)が地球磁場と衝突して急始磁気嵐を起こすという磁気嵐理論を提案した.これは,30年後にロケット観測によって確かめられた太陽風を地上観測だけから予言した事になる.太陽系空間における荷電粒子の存在は,黄道光や彗星の尾の観測からも推定された.


ソ連のスプートニク1号打ち上(1957年10月4日)を皮切りに地球周辺空間の直接現場観測が進み,放射線帯,磁気圏,大陽風,無衝突衝撃波などが次々に発見されて,スペースサイエンスが飛躍的に発展していった.人工飛翔体観測の対象は,惑星間空間から外部太陽圏へと拡大し.ボエジャー1,2号(1977,78年打上)は,外惑星(木星・土星・天王星・海王星)の探査を終え(1989年),今や,太陽圏境界を越えて恒星間空間へ出ようとしている.


6月の例会では,地磁気の認識からスペースサイエンスに至る道筋を解説する.


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