門倉貴史のBRICs経済研究所

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本レポートはBRICs経済研究所(代表 門倉貴史) が8月30日発売の週刊文春に出したコメントをオフィシャルに発表したものです。 


2006年9月6日午前、秋篠宮妃紀子様が、第3子(男子)を出産された。今回のロイヤルベイビー誕生によって、どれだけの経済効果が生じるかを試算してみよう。

まず、考えられるのは株価へのプラスの影響である。すでに、紀子様ご懐妊の兆候が発表された2006年2月7日以降、ビジョンなどベビー関連商品を扱う企業の株価は、軒並み上昇傾向にあるが、今後は相場全体の雰囲気にも好影響をもたらすとみられる。日経平均株価(四半期)を、全産業経常利益(季節調整済み、四半期)と金利、さらに皇室ご出産ダミー(ご出産のあった時点を1、その他をゼロ)によって推計すると、ご出産の効果によって株価は年間で約2018円押し上げられるとの試算結果が得られた。

株価の上昇は、資産効果を通じて家計の消費や企業の設備投資拡大をもたらす。個人消費関数と設備投資関数を使って、株価上昇による資産効果を計測すると、2018円の株価上昇に伴い、個人消費は年間1881.8億円、設備投資は同850.0億円押し上げられる。個人消費と設備投資を合わせれば、株価上昇による経済効果は年間2731.8億円程度となろう。

また、紀子様のご出産にあやかろうと、年間の出生数が増えることも期待される。過去の出生数を、トレンド要因と皇室ご出産ダミー(ご出産のあった時点を1、その他をゼロ)によって推計すると、今回の紀子様のご出産によって、年間の出生数は2万5090人増加することが見込まれる。こうした出生数の増加は、祝い金やベビー関連商品の売り上げ増につながる。通常の個人消費関数の説明変数に、出生数を加えて推計すると、2万5090人の出生数増加の効果によって個人消費は年間1兆2695.7億円増加することになる。株価上昇の資産効果と直接的な出生数増加による消費拡大効果を合算すれば、その金額は1兆5427.5億円に達する。

さらに産業連関表を使って、他産業への波及効果を計測すれば、マクロの経済波及効果(生産増加額)は、2兆4000億円程度となる。

以上の試算は、過去3回の皇室でのご出産、真子様(911023日)、佳子様(941229日)、愛子様(200112月1日)をもとに計測したものであるが、今回の紀子様のご出産は41年ぶりの男児の誕生であったことから、過去のパターンに比べると、さらにムードの盛り上がり効果が大きくなることが期待される。男児であったことによるムードの盛り上がりも加味すれば、全体の経済波及効果は年間で3兆円を超える規模となるだろう。


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