蘇える金狼

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センチメンタル・バスの歌のタイトルのような陽気だった先週日曜日のこと。

閑散とした昼下がりのジムでフセイン・シャー総帥の持つミット目掛け、

今風に表現するならば、一目で破壊力マジパネー!!と分かる

左ストレートを打ち込む猛者の姿が目に飛び込んできました。


エビ☆ログ


パッと見、顔馴染みのない人物。

とはいえ、サウスポースタンスから繰り出される豪腕は素人とは到底思えない。

するとシャー総帥が筆者に話しかけてきます。


「誰だか知ってる?」


エビ☆ログ


本人のご希望で実名は伏せますが、

その正体は”泣く子も黙る強打を超えた驚打”で日本S・バンタム級王座を6度防衛し、

90年代後半から00年代前半の日本ボクシング界を彩った個性派のJ氏。

山梨県上九一色村出身のチャンピオンということで話題を呼んだJ氏です。


エビ☆ログ


デビューから連戦連勝で進出した「東日本新人王決勝戦」では

のちにOPBF東洋太平洋S・バンタム級王座に就き、

WBC世界同級チャンピオンのオスカー・ラリオス(メキシコ)の

アゴの骨を砕くという武勇伝を残すことになる

仲里繁(沖縄ワールドリング)選手と真っ向勝負で殴り合い、


エビ☆ログ


16勝(13KO)1敗という戦績で敵地・大阪市中央体育館に乗り込んだ

今をときめくWBC世界S・バンタム級チャンピオン西岡利晃選手(JM加古川)との

日本バンタム級王座決定戦で初回にダウンを奪うなど

平成の拳豪たちと和多くの名勝負を演じてきました。


エビ☆ログ-中島吉謙


そして中島吉謙選手(現・SRSボクシングジムチーフトレーナー)との7度目の防衛戦。

実はJ氏、角海老宝石ジム所属のボクサーではありませんでしたが、

角海老を練習拠点にしており、中島選手とは同じ釜の飯を食った仲。

言わば”同門対決”に等しい戦いを迎えることになりました。


エビ☆ログ


現役時代は髪を金色に染め上げ、イカつい風貌で強烈なインパクトを残したJ氏は

「今、あんな髪型にしたら仕事になりません(笑)」と照れながら

見ず知れずの自分に対しても物腰柔らかく丁寧な言葉遣いで

運命の一戦での複雑なる心境を回想して下さいました。


「いつも自分の応援をしてくれていた仲間たちが向かい側のコーナー下に陣取り、

絶大なる信頼を寄せていたシャーも対戦相手のセコンドに就いるのを見た瞬間、

頭が真っ白になってしまいましたね・・・」


エビ☆ログ


料理人を志して上京したJ氏は

甲府の小瀬スポーツ公園武道館に元世界チャンピオンを迎えた一戦を最後に現役を引退。

現在は現在は都内の創作料理屋で腕を揮っています。


エビ☆ログ


現在37歳のJ氏は現役に復帰することはできませんが、

新たなる挑戦をするための準備を進めているのだそうです。

髪型も、髪の色も、醸し出す雰囲気も大きく異なりますが、

シャー総帥とのミット打ちに面影を垣間見た筆者は断言します。

10月31日、獰猛なる金狼がリング上に蘇る、と。

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