バトルシップ

テーマ:
 

人類の存続は母なる海で決まる-

【ストーリー】
アレックス・ホッパーはろくでもない人生を送っていた。家も車も、ましてやお金さえない状況で誕生日を迎えた。誕生日を祝ってくれるのは実の兄だけだ。弟の人生を心配する兄を余所に偶然知り合った女性に近づくためにお店に不法侵入する始末。呆れ果てた兄の説得でホッパーは群に入ることになる。一方、世界では大規模な実験が始まった。宇宙の彼方にある星に電波を送って地球外生命体の確認をするという試みだった。同じころハワイでは世界各国の自衛艦が集結して大規模な軍事演習が行われた。だが合同演習時に沖合に正体不明の巨大な物体が出現する。それは、地球からの友好的な呼びかけに応じて飛来したエイリアンの母船だった。しかし、エイリアンは次々と未知の武器を繰り出し、激しい攻撃を仕掛けてくるのだった。


男心を鷲掴みして女心に一切配慮しない映画。内容は『インディペンデンス・デイ』の海上版だ。まさにハリウッド映画王道を行く娯楽大作だろう。

「なんだあれ?」→エイリアンの攻撃→人類ピンチ→逆転のチャンス→「反撃だ!!」といった流れ。これでもかと言うほどセオリー通りの展開のためもう何も心配のない安心のクオリティだ。

『トランスフォーマー』を手掛けたハスブロ社が制作する映画だけあって戦闘シーンのCGはド迫力だ。トランスフォーマーシリーズで得た経験をそのままこの映画に活かしている。絶対にこの映画は大きい画面、大音量で観るべき映画。映画館で観ることを薦めます。

ハリウッドの王道のため登場人物のカッコいい登場シーンがある。特に鳥肌が立つのは物語後半にでてくる第二次世界大戦を戦い抜いた年老いた老兵達だろう。まるでこれまでの主人公たちの活躍が前フリになるぐらいだ。

『インディペンデンス・デイ』『アルマゲドン』といい、ロートルおやじ達の一発逆転劇は盛り上がるね。ハリウッドは本当にこういった映画を撮るのはうまい。日本だとなかなかこういった映画は生まれない。挙げるとすれば『SPACE BATTLESHIP ヤマト』がハリウッド映画に対抗する映画だろう。

この映画も大勢死んだ上での英雄誕生と言う賛否両論が起こりそうな勧善懲悪映画。こういった映画の好き嫌いは別として大迫力の映像と興奮の戦いに身を任せるのもいいだろう。

バトルシップ(ピーター・バーグ監督、テイラー・キッチュ、浅野忠信 出演) [DVD]/出演者不明
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人生、諦めたら終わりだよ。

【ストーリー】
アダムは公営ラジオで働く27歳だ。律儀な性格だが、ガールフレンドで画家のレイチェルは、アーティストのせいかマイペース。同僚で親友のカイルも女好きでお気楽なタイプだ。ある日、アダムは腰の痛みが治まらないので病院で検査を受けることにした。病名は「悪性神経鞘腫 神経線維肉腫」。つまり「ガン」と診断される。酒もタバコもやらないアダムだが、このガンは5年後の生存率が50%。転移後の生存率は10%という過酷な病気だった。腹をくくったアダムは、医師の指示に従って抗ガン剤治療を受け始める。さらにはセラピストのキャサリンの診察を受けることにした。まだ24歳でセラピーの経験が少ない彼女に不安を抱きつつアダムは前向きに病気と闘おうとするが・・・。

テーマは重たいはずだ。癌に侵された青年の病気の克服までを描いた内容は否応なく重たい内容になるだろう。だがこの映画は所々に笑える演出があり、ただ暗く重い日常を過ごす主人公ではないのだ。

アダムは最初は病気にも前向きに付き合うことを決める。癌をナンパの道具にして女の子と楽しもうとするほどだ。また彼の周りにも明るさがある。どこか頼りないセラピストのキャサリン、女と遊ぶことしか考えないカイル。二人とアダムの会話がこの映画を明るくさせている要素の一つだろう。

アダムは病院である二人の人物と出会う。それは年老いた老人二人組だ。彼らはアダムと同じく抗がん剤注射の治療を受けている。人生の先輩である老人との会話はジョークが冴えわたり、当人たちが癌だという悲壮な感じは一切伝わらない。癌をネタにしているほどだ。

だがこの二人の内、一人の病死が切っ掛けで物語は大きく展開する。今まで前向きに病気と向き合っていたアダムも癌による人の死を知ることで今までの癌に対する感情は持てなくなっていく。その心情がリアルであり、追い詰められていく様に心が締め付けられるだろう。

次第に周りの人たちの八つ当たりを始めるアダムは患者の正直な心情が表れている。きっと自分だったらアダムほど耐えられないだろうと自分と置き換えさせる出来まえだ。

アダムは最終的に手術が必要になる。手術前の恐怖は味わった人にしか分からないだろう。生きるか死ぬかが決まる勝負の手術に挑むアダムの顔には凄みがあった。この凄みはこの映画のフィナーレに向けての盛り上がる場面にピッタリだ。

この映画で改めて気づかされるのは周りの人々の大切さだ。アダムは過剰に接しすぎだと邪険にする母親の存在の大切さ。普段はおどけて頼りない友人が実は真剣に付き合い方を考えている友人の優しさと心強さ。どれもアダムの周りの人は暖かく彼が決して一人でないことに気づかせてくれる。

脚本家が実際に癌になり、克服した経験を元にストーリーが書かれているため説得力のある内容になっている。果たして自分が余命幾ばくもない状態に周りの大切さに気づくことができるだろうか。逆に友人が癌になった時に彼についてどれほど真剣に考えて付き合うことができるだろうか。自分の周りと人生について考えさせられるハートフルな作品でした。

※ここからは不謹慎かもしれないが印象的な台詞がある。
アダムが友人カイルに余命を聞かれた際に「50%」と答える。そこでカイルは「ギャンブルなら最高」と返すのだ。実にウィットにとんだ冗談だ。実際、目の前に癌になった友人がいたら言えるようなセリフではないのだが、人生の余裕の持ち方というか目の向け方の参考になる台詞だった。

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欲望渦巻く政界で必要なのは忠誠心なのか。

【ストーリー】
アメリカ合衆国大統領を目指して民主党予備選に出馬したマイク・モリスは、選挙ツアー最大のオハイオ州での正念場を迎えようとしていた。モリスはハンサムで弁舌に優れ、カリスマ性も十分。そのうえ清廉潔白な人柄と揺るぎない政治信条で多くの有権者を魅了している。そのためライバル候補のプルマン上院議員との票差は優勢である見込みであった。オハイオ州予備選に勝利すれば、その勢いに乗って共和党候補をも打ち破り、ホワイトハウスの主になることはほぼ確実と目されている。一週間後に迫ったスーパー・チューズデーの決戦に全米の注目が集まっていた。モリスを支えるのは、ベテランのキャンペーン・マネージャー、ポール・ザラと広報官スティーヴン・マイヤーズの2人。ある日、スティーヴンのもとにプルマン陣営の選挙参謀トム・ダフィが極秘面会の電話をかけてくる。一度は拒んだスティーヴンだが、何らかの情報提供をちらつかせるダフィの言葉巧みな誘いに負けてしまう。ダフィの目的は、スティーヴンを自陣営に引き抜くことだった。だがモリスに心酔しているスティーヴンは、その申し出を即座に拒絶する。


ジョージ・クルーニー監督作品の登場です。ハリウッドの大スターでありながらいかにもハリウッドの大作に出演せずに骨太な作品に出続けるジョージ・クルーニーは今回の映画でも渋い演技で好演しています。個人的には映画「グッドナイト&グッドラック」「マイレージ、マイライフ」といった作品も観てもらいたい作品です。

今回のこの映画はアメリカ大統領選につながる民主党内での選挙を舞台としている。政治モノのイメージがこの映画に付きまとい倦厭する人もいるだろうが、この映画は人間ドラマを描いている。

話は少し外れるが、日本の選挙に関心がなくても選挙速報には注目してTVの前でずっと座っている人は多いのではないだろうか。何故、関心がなくても見てしまうかはあの選挙には人間ドラマがあるからだと思う。リアルタイムで当選する人と落選する人がいる。その選挙の前後では選挙での勝利を目指した根回しや後日談も報道される。

この映画でも選挙をめぐる人間ドラマがあり、実に引き込まれる面白い作品になっている。アメリカの選挙に疎くても問題がないほど丁寧に作られているため集中して観ているとその選挙の仕組みまで勉強になる出来なのだ。

これまで選挙を扱ったハリウッド映画はいくつもあった。だがこの映画ほど一人の男・スティーヴンを中心に野心や暗躍を描いた面白い作品はないかもしれない。

スティーヴンが試されるのは忠誠心だ。些細なミスが自分の人生を狂わすほどの事態になるが、偶然と情報で野心を達成する話だ。人の裏の顔が垣間見れて裏切りの怖さが漂うこの映画を観て人間不信のような重い気持ちになるかもしれないが、ストーリー展開も秀逸なため是非観てもらいたい。
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ドライヴ

テーマ:


一途な想いは正義か悪か。

【ストーリー】
天才的なドライビングテクニックを持つ寡黙な「ドライバー」は車の修理工として働いていた。本業とは別に昼は映画のカースタントマン、夜は強盗の逃走を請け負う運転手という一面を持つ。孤独なドライバーは、ある晩に同じアパートに暮らすアイリーンと偶然エレベーターで乗り合わせ、て一目で恋に落ちる。不器用ながらも次第に距離を縮めていくふたりだった。だが、ある日アイリーンの夫スタンダードが服役を終え戻ってくる。その後、本心から更生を誓う夫を見たアイリーンは、ドライバーに心を残しながらも家族を守る選択をするのだった。しかし、服役中の用心棒代として多額の借金を負ったスタンダードは、妻子の命を盾に強盗を強要されていた。そんな中、絶体絶命のスタンダードに助けを求められたドライバーは、無償で彼のアシストを引き受けるのだが。


あなたはどんな映画だと想像しますか?天才的なドライビングテクニック、車、カースタント、この映画に出てくる要素を聞くと派手なアクション映画を想像する人もいるだろう。だが、この映画はハリウッドの派手は映画とは一線を画している。

実に静かな映画だ。冒頭のカーアクションシーンでもほとんど音楽は使わずに生の音が生み出す臨場感を大切にしている。車が走るシーンでの車内の映像とエンジン音はきっと観客にリアルを突きつけるだろう。

この静かな印象をもった映画では俳優の演技が光っている。実にぎこちなく言葉数少ないドライバーとアイリーンの二人の空気はのんびりと穏やかだ。台詞が少ない分、言葉ではなく顔と姿で語る。実に大人の結びつきを想像させる。観る人を引き付ける演技とはこういうことを言うのかもしれないと思わせる演技は必見だろう。

静かな映画であっても実は映画の展開は激しい。そのためその展開が際立って目立つのだ。まさかという展開は観る人を魅了させるはずだ。静かな流れから激流に変わる。なんともエッジの効いたラストに向けた動きはこの映画を静かで淡々としたつまらない映画から脱却させている。

この映画はカンヌ国際映画祭で監督賞に輝いたサスペンス作品だ。劇中ではサスペンスだけあってかなり過激な描写がある。後半は血が血を洗う様相なのだ。こういった映画の好き嫌いはあるかもしれないが賞をとった作品だけあって実に面白い。賞の賛否両論はどんな賞でもあるが、この映画は賞を取るだけの力がある一本だ。

モテキ

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モテキの波にのれ。

【ストーリー】
31歳の藤本幸世は、金なし夢なし彼女なしの冴えない男だ。安定しない派遣会社を卒業してニュースサイトのライター職として新しい生活を踏み出そうとしていた。仕事に追われる日々で結局のところ新しい出会いもないまま。だがある日、ツイッターのリプライからある人と連絡を取り合うようになり、飲みに行くことになった。飲みの相手は男だと思っていたが待ち合わせに現れたのはキュートな雑誌編集者・みゆきだった。話が弾み盛り上がってみゆきに惹かれていったが彼女には彼氏がいた。そのため期待しないで彼女と遊んでいた。ある日、会社の飲み会に彼女が来るときに一緒に清楚で素朴な年上OLるみ子がくることになった。るみ子は幸世を気に入り・・・。


くなりましたが『モテキ』を鑑賞しました。エンタテインメント作品としてすごく出来の良い面白い作品になっていますね。

特にサブカル系が好きで音楽好きならば気に入るはずでしょう。幸世や幸世とかかわる女の人たちの心情を音楽で表現した映像は観ている人たちをきっと楽しませてくれるでしょう。

特にPerfumeの楽曲に合わせてミュージカル風に幸世の心情を表現するダンスは一見の価値あり。

数多くの楽曲が使われていて今まで聞いてこなかったジャンルの楽曲を知れるのがこの映画の魅力の一部なのかもしれません。

特に女王蜂「デスコ」というアーティストと楽曲には衝撃を受けました。今度、『モテキ』のコンピレーションアルバムを借りることにします。

この映画で際立ったのは役者の方々でしょう。森山未来、長澤まさみ、麻生久美子の演技は本当に魅了されます。完全にその役になっている。森山未来は情けない男、長澤まさみは小悪魔、麻生久美子は一途な女です。

こんなに演技とキャラクターが一致している映画もすごいなと感じさせる演技は非常に驚かせます。

それにしても長澤まさみの可愛さが満載の映画ですね。彼女の笑顔にやられてしまった男はいっぱいいるんじゃないですかね。

草食系男子、小悪魔、一途な女の共感する考え方や行動が描かれています。またこの映画は幸世の恋愛成長物語でもあるので彼に感情移入するも良しです。

あなたはどの登場人物に共感しますか?是非見てほしい一本です。


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