ゴーストライター

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解き明かす謎は知ってはいけない真実。

【ストーリー】
元英国首相アダム・ラングの自叙伝執筆を依頼された主人公のゴーストライター。彼は政治に疎くて、更にはゴーストライターの前任者がフェリーから転落死しているためこの依頼には乗り気ではなかった。だが報酬は破格の25万ドルであったため代理人に説得されて引き受けることにした。執筆の条件は米国で講演中のラングが滞在する島に依頼があった夜中に発ち、1ヶ月以内に原稿を仕上げるという大変厳しいものだった。荷物をまとめて旅立つヒースロー空港の待合室では、ラングが首相時代にテロ容疑者に対する不当な拷問に加担した疑いがあるというニュースが流れてきた。飛行機とフェリーを乗り継いで着いたラング邸は厳重な警備が敷かれていた。邸宅に入ると直ぐにラングの秘書から自叙伝の守秘に関する契約書にサインするように求められた。自叙伝の草稿の屋外への持出しも厳禁だと言う。やがて取材をしながら原稿を書き進めるうちに、ラング自身の過去に違和感を覚えた彼は、前任者の不可解な死を追いかけはじめる・・・。


サスペンス映画は謎が解ってしまうと面白味がない。そのため鑑賞1回目での驚きと緊張感が大切だ。その点では『ゴーストライター』は本当によくできたサスペンス映画だと思う。2010年ベルリン映画祭でポランスキー監督が受賞したのも納得の内容だ。

この手の映画を多く見ていると、だいたいのストーリー展開が読めてくる時がある。その通りに映画が進んだ時の当てた喜びはあるものの映画を楽しむ点ではガッカリだ。

だが、この作品は本当に分からない。映画の終わり時間を気にして、そろそろ謎が解る頃だと思っていても謎は明らかにならない。

あまりに謎が解かれていかないためちゃんとした結末になるのだろうかと不安になる。しかし謎が解き明かされるのは本当にラストの結末だ。

見事な伏線回収と謎の正体。私は今回は予想できなかった。そのため、実に楽しませてもらった。映画を観なれた人でもきっと終わりまで楽しめるだろう。

そしてこの映画の出来を素晴らしいものにしているのはきっとラストだろう。終わり方が秀逸なのだ。これ以上がないだろう言えるほどの終わり。きっと観客はラストの以降のゴーストライターの行く末を想像してしまうはずだ。

サスペンス映画は主人公と一緒に謎を解き、その真実に驚愕することに面白味が詰まっている。この面白さはぜひ鑑賞して体験してもらいたい。
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