自作数学問題bot @mathquestionakt (問題11) | 数学解説ブログ(つくば市の「数学・算数・物理に強い」プロ家庭教師 長通幸大・発信)

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中学高校の定期試験問題・大学入試問題・Twitterの数学特化系アカウントで出題された問題・閲覧した方からのご質問まで、幅広く取り扱う方針ですので、
日々の学習や数学的発想・思考力の向上にお役立ていただければ幸いな限りです。

直方体ABCD-EFGHがあり、面ABCD、面ABFE、面ADHEの面積をそれぞれS1、S2、S3とする。三角形AFHの面積は17、直方体ABCD-EFGHの体積は48√3、表面積は116である。この時、S1^3+S2^3+S3^3の値を求めよ。
※ 「S1^3」と表記されているものは、「S1の3乗」を意味します。

解答作成日:2015年3月31日
テーマ:3次対称式・立体の体積、表面積、断面積と辺の関係・ヘロンの公式
履修学年:高校1年

「直方体」と言っている以上、表面は合同な長方形2個×3組で構成されています。
表面は合同な長方形3組で構成されている以上、辺は等しくて平行な4辺×3組で構成されています。
この3種類の長さの辺(本題では、p,q,rと文字に置き換えました。)によって、体積と表面積の値を表現できるのです。
そしてそれをよく見ると、p,q,rの順番を入れ替えても式の意味が同じになる、いわゆる対称式になりますね。

ここでネックになるのは、「三角形AFHの面積は17」という情報ですね。
三平方の定理で3対角線の長さの2乗が求められても、AFHが直角三角形でない以上、それ以上のことは…と、諦めるのはまだ早いですよ!!

非直角三角形の面積を求める為に、「ヘロンの公式」というものが役に立ちます!!
(公式の証明につきましては、本題の解説を優先する為に、公式そのもののみをご紹介させていただきますが、三角比との関わりが深いものですので、追って三角比の定義と合わせてアップロード致します。)
この公式のおかげで、「三角形AFHの面積」をp,q,rで表せますね。

これで、p,q,rの対称式が完成です。




後は、3次の対称式の変形を落ち着いて丁寧にやっていけば、S1^3+S2^3+S3^3の値も求まります。
計算量が非常に多いので、時間がかかっても気にしないでください!!

出題者様のお話によりますと、本題は辺の長さを使わなくてもS1^3+S2^3+S3^3の値を求めることができるようです。
お恥ずかしいことに、AFHの面積とS1,S2,S3の関係がぼんやりしてしまい、現在も模索中です。
見つかりましたら追ってアップロード致します。