大怪獣のあとしまつ | p・rhyth・m~映画を語る~

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英題:WHAT TO DO WITH THE DEAD KAIJU?
監督:三木聡
キャスト:山田涼介/土屋太鳳/濱田岳
配給:松竹/東映
公開:2022年2月
時間:115分




あまりにも低評価だと,どうしても見てみたくなる。予告編で気になっていた作品だとなおさらだ。今夜紹介する『大怪獣のあとしまつ』がまさにそれ。『音量を上げろタコ!/なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』の三木聡監督が豪華キャストを迎えて贈る特撮エンタテインメント・コメディだ。

人類を恐怖に陥れた巨大怪獣が,ある日突然,大きな光に包まれて死んだ。国民は歓喜に沸き,政府は怪獣の死体に「希望」と名付けるなど国全体が安堵に浸る。一方で,河川の上に横たわる全長380m,高さ155mもある大怪獣の巨大な死体は腐敗による体温上昇で徐々に膨張が進み,ガス爆発の危機が迫っていることが判明。爆発が起これば,漏れ出したガスによって周囲が汚染される。国家崩壊にもつながりかねない終焉へのカウントダウンが始まっていた。

だが,首相の西大立目(西田敏行)や大臣らは“大怪獣の死体処理”という前代未聞の難問を前に,不毛な議論を重ね右往左往するばかり。絶望的な時間との闘いの中,国民の運命をかけて死体処理という極秘ミッションを任されたのは,数年前に突然姿を消した過去をもつ首相直轄組織“特務隊”の隊員である帯刀アラタ(山田涼介)だった。やがて,この死体処理ミッションには環境大臣の秘書官でアラタの元恋人である雨音ユキノ(土屋太鳳)や,ユキノの夫で総理秘書官の正彦(濱田岳)も関わることになるのだったが…。

善くも悪くも,予告編がきっと誤解を与えた。たとえば『シン・ゴジラ』の後のストーリーが気になって仕方ない人,多いんじゃなかろうか? そこを見せてくれる作品だって期待を抱いて見ると,見事に失望する。

大怪獣の処理という斬新なアイデアは良いがリアリティに欠けるし,ギャグは“昭和”感引きずってスベりまくりだし。製作サイドの仕掛けたという“三角関係”と“政治風刺”はどちらも伝わってこない。独自な作風の三木監督って捉えても,そこは補えない。

けれどこの作品,“大物俳優はフザけまくり,若手は至極真面目にやったら,結局相容れませんでした”と,世代間ギャプ”を表現した1本だと解釈すると,ナゼだかスゥーっと落とし所が見つかる。そう『ゴジラ』と『ウルトラマン』の変形パクリ作品って考えちゃおう。


映画クタ評:★★★☆☆


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