ピンポン | p・rhyth・m~映画を語る~

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英題:PING PONG
監督:曽利文彦
キャスト:窪塚洋介/ARATA/サム・リー
配給:アスミック・エース
公開:2002年7月
時間:114分




今夜紹介するのは,『GO』に次いでクドカン2作目の映画脚本となる『ピンポン』。改めて確認すると『GO』の9ヶ月後に公開されていて,窪塚洋介のペースに驚かされる。

W主役のARATAは現在は本名で活躍する井浦新。原作は松本大洋の漫画。あの福原愛もまだ中学生で,卓球そのものが現在ほど注目されるでもなく,世界で活躍する日本人選手が現れる直前の頃に,卓球に青春をかける高校生たちの栄光と挫折,そして友情を熱く爽やかに描いたこの作品は新鮮だった。『タイタニック』のVFXにCGアニメーターとして参加した曽利文彦監督の映画デビュー作でもある。

卓球をこよなく愛し,勝つことに絶対的な自信を持ちながら天真爛漫で気分屋のペコ(窪塚洋介)と,常に彼の背後に隠れ,“卓球は死ぬまでの暇つぶし”と公言するクールなスマイル(ARATA)。幼なじみの2人は,小さい頃からオババ(夏木マリ)の経営する卓球場“タムラ”に通っていた。高校生になった2人は共に片瀬高校卓球部に属したものの,練習にはまともに参加しない毎日を送っていた。

日本卓球界の星と期待された過去を持つ卓球部顧問・小泉(竹中直人)はスマイルの才能に目を付け,執拗に指導しようとするが,スマイルはそれを拒絶していた。夏のインターハイ地区予選大会。ペコは,やはり幼なじみで名門・海王学園に進んだアクマ(大倉孝二)に,まさかの敗退を喫する。スマイルもまた,辻堂学院に中国から留学してきたチャイナ(サム・リー)と接戦の末に敗れるのだったが…。

とにかくペコとスマイルの,キャラと絶妙の間合いがクセになって目が離せなくなる。さらに,オババや小泉をはじめ,中村獅童,荒川良々,大倉孝二など,脇を固める役者陣がまた,コミカルで存在感のある演技を見せる。卓球の試合シーンはボール,コート共にフルCGで作られていると知ってはいても,その迫力に見入ってしまう。

公開の2年後にリアル「I can fly~!」で驚かせた窪塚洋介も思い出したりしながら見直すと,キラキラしてた頃の出演者たちの姿が,妙に感慨深く感じられるのだ。


映画クタ評:★★★★


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