シャーロック・ホームズ | p・rhyth・m~映画を語る~

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原題:Sherlock Holmes
監督:ガイ・リッチー
キャスト:ロバート・ダウニー・Jr/ジュード・ロウ/レイチェル・マクアダムス
配給:ワーナー・ブラザース
公開:2010年3月
時間:128分




シャーロック・ホームズは,19世紀後半のイギリスの小説家アーサー・コナン・ドイルの創作した架空の探偵。1887年から1927年にかけて発表された60編のシリーズは大ヒットし,推理小説の分野に1つの頂点を築いた。その魅力は今なお衰えず,100年以上を経ても世界中で読み継がれている。当然のように,古くはラジオドラマ,舞台,TV,そして映画と,様々な形でメディア化もされてきた。ギネスブックには「最も多く映画化された主人公」として登録されていて,その作品数は220本を越えるという。

その,世界一有名な私立探偵シャーロック・ホームズの活躍を,天才的な観察眼と推理力はそのままに,“ワイルドな武闘派”という新たな解釈を加えて描いたシリーズを2夜連続で紹介。監督はガイ・リッチー,主人公シャーロック・ホームズは『アイアンマン』シリーズのロバート・ダウニー・Jrが演じる。

1890年のロンドン。若い女性が次々と不気味な儀式を思わせる手口で殺される連続殺人事件が発生する。ロンドン警視庁(スコットランド・ヤード)も捜査に手こずる中,名探偵シャーロック・ホームズ(ロバート・ダウニー・Jr)は持ち前の超人的な観察力や記憶力,推理力でたちまち犯人の居所を突き止め,相棒のジョン・ワトスン博士(ジュード・ロウ)と共に,レストレード警部が到着する前に殺人を阻止し,邪悪な黒魔術を操るブラックウッド卿(マーク・ストロング)は逮捕される。彼はホームズと面会した後,巨大な闇の力との繋がりをほのめかし,すぐに復活すると言い残して処刑される。

数日後,アイリーン・アドラー(レイチェル・マクアダムス)の突然の訪問にただならぬ事態の訪れを感じていたホームズの元に,ブラックウッド卿が本当に甦ったという報せが届く。やがて修道会を支配したブラックウッド卿の目的は,イギリス政府転覆とアメリカ,世界の征服だった。ホームズはその邪悪な陰謀を食い止めようと,相棒ワトスンとの名コンビぶりを発揮しながら,ブラックウッド卿を追跡するのだったが…。

謎解きというよりも,アクション。それまでの温厚で知的な中年紳士というシャーロック・ホームズのイメージを一新し“闘うホームズ”で押しまくる。が,実はオリジナル小説でのホームズは,日本を発祥とする東洋武術の“バリツ”を体得していたらしく,極端な創作とも言い切れない。これがまた軽妙なロバート・ダウニー・Jrのキャラとミックスされ,魅力を増す。相棒のワトスンのキャラを,軍人としての素質,医師,女たらし,ギャンブラーといった部分を強調して描くよう求めたのも,ロバート・ダウニー・Jrだったという。

画面に広がる,工業技術と科学が飛躍的に発達し,猥雑なエネルギーが渦を巻いている19世紀末のロンドンも素晴らしい。VFXと判ってはいても,タイムスリップして,ホームズやワトスンと同じ空気を吸っている気にさせる。さらに,ガイ・リッチー監督お得意の,時間を巻き戻して謎解きプロセスを解説する手法も,ホームズだからこそ効果的。


映画クタ評:★★★★


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◆シリーズ一覧◆

シャーロック・ホームズ/シャドウ ゲーム』(2012年)


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『シャーロック・ホームズ』
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