20世紀少年〈最終章〉ぼくらの旗 | p・rhyth・m~映画を語る~

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英題:Twentieth Century Boys 3: Redemption
監督:堤幸彦
キャスト:唐沢寿明/豊川悦司/常盤貴子
配給:東宝
公開:2009年8月
時間:155分




第1章〉〈第2章〉で散りばめられた伏線がすべて回収される〈最終章〉。公開時には原作との違いを批判する意見も目にしたが,完結してる原作を,まんま映画にするんじゃ面白くないでしょ? それに,原作者の浦沢直樹が脚本に参加し,完成した映画版を推してたんだから,映画バージョンとして楽しく観るのが一番。実際,SF邦画の中では,ストーリーも,映像面も,キャストも,かなりの高水準だと思う。

“ともだち”復活から2年後の“ともだち暦3年”(西暦2017年)。〈世界大頭領〉としてすべてを支配する“ともだち”は,「8月20日正午,人類は宇宙人に滅ぼされる」と繰り返す。一方,“ともだち”の追手から逃れ,身を潜めているかつての仲間たち ―オッチョ(豊川悦司),カンナ(平愛梨),ユキジ(常盤貴子),ヨシツネ(香川照之),マルオ(石塚英彦),ケロヨン(宮迫博之)― はそれぞれのやり方で,闘いを続けていた。そんな中,東京を囲む壁の向こう側に,ギターを抱えたあの男が現れる…。

カンナの母・キリコ(黒木瞳)の謎,ケンヂ(唐沢寿明)の消息,そして“ともだち”の真実をメインに,もやっとしていた小さな伏線までが,徐々に明らかにされてゆく。誰もが記憶と共に過去に閉じ込めている陰を昇華することによってこそ,初めて今の自分を享受し,明日を創ってゆくことができる。…そんなメッセージが全編から伝わってくる。

老齢メイクを施したメインキャストに加え,〈最終章〉ゲストとして,YMO高橋幸宏,武蔵,高嶋政伸,ロンブー田村淳,遠藤賢司,ダイアモンド☆ユカイ,吉田照美,原口あきまさ,斎藤工などの参加も嬉しいところ。

また,DVD・BDに収録されている「バックステージシーン」と,未公開シーンを約11分追加した「もうひとつのエンディングバージョン」は,全3章を見た満足感のままに見返すと,何度見てもうるっとしてしまう。


映画クタ評:★★★★★


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◆シリーズ一覧◆

20世紀少年〈第1章〉終わりの始まり』(2008年)

20世紀少年〈第2章〉最後の希望』(2009年)