「強迫」を辞書で引くと、「個人の自由意志を妨害し、怖が
らせること」と、記されます。
一方「脅迫」は、「他人の生命や財産に危害を加えると言
って、特定の事柄を行なわせること」と、なっています。
区別が、わかるようなわからないようなで、曖昧。決定的
な違いは、何なのか?
それは、「具体的な事柄」のようです。たとえば「強迫観念」
という言葉があるように、「言い知れぬ恐怖」「得体の知れ
ぬ恐怖」が伴うのが「強迫」でして、そういうのを武器に相
手を従わせるのも、「強迫」です。
それに対して「脅迫」は、「海に沈める」とか、「家族の命が
ない」とか、「恐い奥さんに浮気をばらす」など、具体的な
痛手や危害を相手に通知するというのが条件で、「強迫」
との決定的な違いです。
今「加計学園問題」で言われる、「官邸は絶対やると言っ
ている」や「総理は『平成30年4月開学』とおしりを切って
いた」などという圧力は、典型的な「強迫」ですね。「脅迫」
とは、程度はともかく種類は違います。