厚生労働省は1月20日の中央社会保険医療協議会(中医協、会長=遠藤久夫・学習院大経済学部教授)の総会に、「入院中の患者の他医療機関受診の取扱い」の考え方を整理した案を提示した。この中で、「出来高病棟」に入院中の患者が他の医療機関の外来を受診した場合の費用算定の考え方について初めて示し、入院先医療機関は患者が他の医療機関の外来を受診した日の入院基本料について「30%を控除した点数を算定」するなどと説明した。厚労省は同案の検討を進め、来年度診療報酬改定に合わせて通知したい考えだ。

【「入院中の患者の他医療機関受診の取扱い」詳細】


 現在、入院中の患者が他の医療機関の外来を受診する場合の扱いは、患者が「特定入院料等算定病棟」に入院している場合は、他医療機関で「初・再診料」と「診療行為に係る費用」を算定できる。一方、「DPC対象病院」に患者が入院している場合は、他医療機関は「ガンマナイフによる定位放射線治療」「直線加速器による定位放射線治療」のみ算定可能で、「初・再診料」と「診療行為に係る費用」を算定することはできない。

 厚労省が示した案では、これまでの「特定入院料等算定病棟」「DPC対象病院」に加え、「出来高病棟」に患者が入院している場合の考え方を初めて提示。「出来高病棟」に入院中の患者が他の医療機関の外来を受診した場合、他医療機関では「初・再診料」と「診療行為に係る費用」を、入院先医療機関では「入院基本料については30%を控除した点数」を算定する内容だ。
 厚労省保険局の佐藤敏信医療課長は、これまで「出来高病棟」での取り扱いについて厚労省としては想定外で「把握をしていなかった」と表明。今回初めて明文化した経緯を説明した。

 意見交換では西澤寛俊委員(全日本病院協会会長)が厚労省に対し、入院基本料を30%控除する根拠を求めた。これに対し厚労省側は、現行の「特定入院料等算定病棟」に入院中に他の医療機関の外来を受診した場合、入院先医療機関は「特定入院料について70%を控除した点数を算定」となっていることを挙げた。その上で、これに倣い金額を計算した結果、「出来高の場合だったら、入院基本料を30%ぐらい控除した点数を(入院先医療機関で)算定する。(それが)現行の特定入院料の算定病棟における基準に、おおよそ相当する額ではないか」と述べた。
 西澤委員は総会終了後、キャリアブレインに対し、「出来高病棟」に関する「何らかのルールは必要と思う」としながらも、「きょうのルールでいいとは思わない」と語った。

 また総会では、入院先が「DPC対象病院」の場合の修正案も提示された。「DPC対象病院」に入院中の場合、他医療機関は「初・再診料」と「診療行為に係る費用」を算定できないが、入院先医療機関は「初・再診料」と「包括外部分の診療行為に係る費用」は算定可能で、入院先医療機関と他医療機関の間で合議の上、入院先医療機関から他医療機関へ費用を精算するとした。
 他医療機関の診療情報を入院先医療機関が得て「初・再診料」などを請求するこの案について、佐藤医療課長は「複雑で、現場で実行できるかは別」としながらも、情報を収集することで「DPCの現在のMDCの点数や包括外の整理が、今の整理で十分なのかどうかを確認できる」と述べた。


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