高知地裁は19日に始まった同地裁で初めての裁判員裁判の裁判員選任手続きで、聴覚障害者を裁判員候補者として呼び出しながら、手話通訳者を手配していなかったことが分かった。この障害者は事前に「手話通訳が必要」と地裁に通知していたが、地裁が見落としたという。この障害者は最終的に裁判員から漏れ、地裁は手話通訳者の手配漏れについて障害者に謝罪した。

 同地裁によると、障害者は呼び出し状に同封されていた事前質問票の「手話通訳が要る」との欄にマルを付けて返送した。地裁は質問票の回答を数人でチェックしたが、見落としたという。

 最高裁によると、聴覚障害者が裁判員候補者となった場合の対応について法的な取り決めはないが、各地裁には「配慮すべきだ」と指導。同地裁は、候補者から要望があった場合は高知県聴覚障害者協会から手話通訳者などを派遣してもらうよう事前に取り決めていたという。

 高知地裁総務課は「十分に対応できず、ご本人にも県聴覚障害者協会にも迷惑をかけて申し訳ない。今後はこういうことがないようチェック体制を強化したい」と話している。【黄在龍】

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