「猫を背負ったように暖かい」-。長野県庁では、一部の職員が南木曽町に伝わる防寒着「ねこ」を着用して仕事に臨んでいる。はんてんに似ているが、前身ごろと袖がなく、作業の邪魔にならないのが特徴だ。最近では、上着の下にも着用できる薄手のねこも登場。町伝統のウォームビズは、庁舎内にじわじわ浸透している。
 南木曽町は県の南西部に位置し、古くから林業が盛ん。農閑期にはひのき笠やろくろ細工などの工芸品が作られるが、いろり端で作業する際に背中が寒くならないよう、ねこが使われてきた。名前の由来は「ねんねこばんてん」から取ったとされる説や、「猫のように温かいから」など諸説ある。同町の役場でも、半数以上の職員がねこを着用しているという。
 同町のねこは昨秋、町の特産品として売り出そうと、地元住民らが「なぎそねこ」としてブランド化した。伝統的な形状を守り、町民が手作りしたねこにオリジナルのタグを付け、品質を保証している。タグには、かわいらしい猫のシルエットもプリント。ブランド化には、県の「元気づくり支援金」を活用した。
 冬場は室温を19度に設定している長野県庁。同町出身の職員は「ねこがあれば、寒い日でも暖かさを感じられる」と自信たっぷり。別の観光部職員は「コピーなどで課外に出るときも、ねこを着ていく。行く先々で『それは何? 』と話題になるよ」と話す。
 ねこは、大きさや使用する生地にもよるが、1着3500円程度。薄手のタイプは2500円ほどという。問い合わせは南木曽町役場商工観光係、電話0264(57)2001。 

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