日米両政府は安保条約改定署名50周年にあたり共同声明で、同盟関係が地域の平和と安定に「不可欠な役割」を果たしていると意義を強調した。しかし、“同盟賛美”とは裏腹に、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設の決着の遅れで、米側の鳩山政権への不信感は増している。移設問題の行方によっては、11月に予定されているオバマ大統領の訪日に向け、同盟関係は深化するどころか、土台がむしばまれていく危険性をはらんでいる。(ワシントン 佐々木類、赤地真志帆)

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 日本政府内には当初、50年前に岸信介首相とアイゼンハワー大統領(いずれも当時)が条約改定したのにならい、鳩山由紀夫首相とオバマ大統領による共同声明の発表を望む声があった。しかし、普天間問題の決着の遅れもあり、調整の結果、外務・防衛担当閣僚による発表と、事実上「格下げ」となった。

 声明策定に関与した在米日米関係筋は、声明の目的について、「強固な日米同盟こそが地域の平和と安定に寄与するとの両国の強い意思を示す必要があった」と説明した。

 普天間問題で鳩山政権への疑念を強める米政府だが、共同声明の発表自体には応じたのは、「普天間問題は重要だが、日米関係は一つの問題で阻害されてはならない。日米同盟が米国のアジア関与の基礎で安全保障に不可欠な支柱」(クリントン国務長官)と判断したためだ。

 日本側はこの日の声明発表を受けて、今年前半の外務・防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会(2プラス2)で、普天間飛行場の移設先で合意し、同盟深化協議を本格化させて11月のオバマ大統領の訪日で、新たな共同文書を打ち出す道筋を描いている。

 昨年末に普天間決着先送りを決めた鳩山首相は15日、来日した米議会の重鎮ダニエル・イノウエ上院議員に対し、普天間問題について「5月までに必ず結論を出す。両国に理解してもらえる解決策を出したい」と明言した。

 もっとも、24日投開票の沖縄県名護市長選の結果は、この問題をめぐる政府・与党内の議論に大きな影響を与えることが予想される。首相が同市内にあるキャンプ・シュワブ沿岸部以外の選択をした場合、現行計画の履行を強く求めている米側との亀裂が深まるのは確実だ。

 共同声明では安全保障以外にも協力分野を拡大したい鳩山首相の意向を反映し、自然災害、人道支援など相違点が少ない地球規模の課題への協力が盛り込まれた。ただ、社民党を政権に抱える日本側の事情もあり、安保分野に関しては「米軍と自衛隊の協力」と記すにとどまった。

 昨年末、訪米した日本の議会関係者にグレグソン米国防次官補(アジア・太平洋担当)はこうもらした。

 「日米同盟というのは軍事同盟であって、日米協力とは違う。軍事同盟の一番の中核はトップ同士の信頼関係だが、いまそれがなくなっているのが問題だ」

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