上場企業の株を一定期間保有すると得られる株主優待。預貯金感覚で株を持つだけで商品や割引券が送られてくる手軽さが受け、人気を集めている。一方で、経営再建中の日本航空のように業績不振や景気の悪化で株価が下がったり、優待内容が変わったりするリスクもあるため、注意が必要だ。(小川真由美)

  [フォト]各社の優待内容が満載、株主優待情報サイト「ネットアイアール」

 ≪食品や外食が人気≫

 東京都武蔵野市のパート従業員の女性(44)は4年前、独身時代の貯金で株主優待を実施する企業の株を購入した。株の売買はほとんどせず、年4回、食品や飲食店の割引券などを受け取っている。女性は「家計が助かるし、有名な会社から物が届く特別感がうれしい」と魅力を話す。

 野村インベスター・リレーションズによると、上場企業約3800社のうち、昨年の9月時点で株主優待制度を実施するのは1019社。食品や外食、サービス業が人気だ。

 主な優待制度をみると、日本マクドナルド(年2回、複数商品の無料引換券)▽ダイドードリンコ(同、3000円相当の自社製品)▽ワタミ(同、6000円分の食事優待券)▽オリエンタルランド(同、施設無料利用の1DAYパスポート)など。多くの企業は数十万円の資金で株主になれ、一定期間株を保有していれば優待を受けられる。

 個人投資家の大半が60代前後の男性。しかし、ここ数年は30~40代の若い世代や女性で株主優待への関心が高いという。野村インベスター・リレーションズが発行する『知って得する株主優待』は15万部前後の売れ行きで、株主優待への関心の高さがうかがえる。

 優待を実施する企業側にもメリットがある。個人株主の約8割が100株を保有するカゴメ。100株以上で1000円相当、1000株以上で3000円相当の商品を年2回、送付する。郵送代などの費用は数億円かかるものの、株主による同社商品の月間購入額は全世帯平均の100円強に対し、平均1500円前後に上る。長井進執行役員は「売り上げアップと安定経営に株主優待は欠かせない」と話す。

 ≪リスク確認は必須≫

 しかし、投資である以上、経営再建中の日本航空など経営不振で株価が急落すると、優待と配当金を何度か受け取っても収支が見合わない場合もある。経済評論家の木村佳子さんは「収入減や失業のリスクが高い中、損をしても株を持ち続ける余裕があるかを考えて」と呼びかける。

 木村さんのおすすめは子供が好きな商品や、よく使う化粧品や医薬品、鉄道やレジャーなど身近な会社の銘柄。過去3年分の株価の変動や過去に粉飾決算や不祥事がないか確認する。優待が送られる時期を分散すると、1年を通してイベント感覚で楽しめるそうだ。

 木村さんは「株主になるなら家族で経済に関心を持つとか、利益や優待以外の楽しみを見つけてほしい」とアドバイスする。

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