11分間の独演会だった。

 民主党の小沢幹事長は16日午後の党大会で、予定していた議案報告を急きょ、あいさつに変更した。うっすら笑みを浮かべて登壇し、新年のあいさつを始めたが、すぐ険しい表情に変わり、「今までの経緯と今後の決意を申し上げたい」と事件について語り出した。

 「与えられた職責を全力で果たしていくと同時に、こういう権力の行使の仕方について、全面的に対決して参りたい」

 演壇を両手でたたきながら、幹事長続投と検察との対決を宣言すると、神妙に聞き入っていた国会議員らから「よーし」という声援や拍手が一斉にわいた。党のホームページにもすぐに、「このあいさつは万雷の拍手で確認された」という文章が掲載された。

 突然、議案報告を任された輿石東参院議員会長は、参院選の勝利を訴えるはずが、「衆院選」と読み間違え、会場から指摘を受けた。小沢氏による式次第変更の「ツケ」を回された形の輿石氏は、「ちょこっと斜め読みしただけだから……」と周囲にぼやくだけだった。

 小沢氏はこの日、午前中に鳩山首相を首相公邸に訪ねて幹事長続投の了承を得たうえで、地方代議員会議で続投を表明していた。党内で頭をもたげ始めていた辞任論の機先を制して続投に動き、首相のお墨付きを得た小沢氏は、同会議の控室でも余裕たっぷりに「おう、おう、おう」と居並ぶ幹部に声をかけたという。

 小沢氏に気おされたように、地方代議員会議では小沢氏への批判はおろか、事件に触れる発言も出なかった。大会では来賓が事件に言及したが、首相が直後に「民主党代表として小沢幹事長を信じている」と擁護した。小沢氏に近い議員は「党全体で検察と闘う姿勢を示したわけだ。首相も一蓮托生(いちれんたくしょう)だ」と満足げに語る。

 しかし、実際には、小沢氏への不満は渦巻いている。特に参院選を控え、地方には懸念が強い。党大会で小沢氏が続投を表明した際も、地方議員の席では「なんだ、辞めないのか」「これで参院選どうするんだよ」というささやきが飛び交った。

 「声を上げたくても上げられない空気になってしまった」

 ある衆院議員も大会後、匿名を条件にこう語った。西松建設からの違法献金事件が表面化した昨年、代表だった小沢氏に辞任を求めた議員が、政権交代の際の人事で冷遇されたことが頭をよぎったようだ。

 圧倒的な力と周到な根回しで当面、党内の辞任論を封じ込めた小沢氏。しかし、事件の展開と世論の動向次第で、風向きはがらりと変わるかもしれない。

          ◇

 小沢氏の秘書だった石川知裕衆院議員が、小沢氏の資金管理団体「陸山会」の土地購入に関する政治資金規正法違反容疑で東京地検特捜部に逮捕された。首相や小沢氏はどう対応するのか。党内に走る衝撃を追う。

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