小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入を巡る事件で、小沢氏が16日に土地購入の原資と説明した「金融機関に積み立ててきた個人の資金」が国会議員の資産として公開されていないことが分かった。「国会議員の資産公開法」は、手形や小切手を決済する原則無利息の当座預金と普通預金を除くすべての預貯金公表を義務付けているが、小沢氏の過去の公開時の資産報告書にはなく、「積み立て」が事実なら記載漏れの疑いがある。【政治資金問題取材班】

 国会議員の資産公開は選挙後に行われ、所有する不動産、株券、借入・貸付金、金銭信託、預貯金などを公表する義務がある。ただし罰則はない。

 政治資金規正法違反(虚偽記載)容疑の舞台となった東京都世田谷区の土地購入に充てたとされる手持ち資金4億円について小沢氏は、16日の党大会で「積み立ててきた個人の資金」と説明。当時の事務担当者で小沢氏の私設秘書だった同党衆院議員、石川知裕容疑者(36)=北海道11区=の弁護人は「亡父の相続財産を小沢氏と妻が信託銀行に預けていたものを約10年前に引き出した」としている。積み立ては積立預金や定期積み立て、信託銀行への預け入れは金銭信託とみられるが、いずれの場合も資産として報告しなければならない。

 だが、小沢氏の資産報告では少なくとも96年の衆院選以降、預貯金はすべて「該当なし」となっており、記載漏れの疑いが強い。

 一方、小沢氏は07年2月に世田谷区の土地取得に関する説明などのため会見を開き(1)売買契約書(2)不動産業者が売買の成立を証明するため発行する売渡証書(3)不動産が小沢氏個人のものでなく陸山会が所有することを示す、私的な確認書--を公表している。

 このうち売買契約書の日付は、政治資金収支報告書に記載のある「05年1月7日」ではなく、手付金が支払われた「04年10月5日」、売渡証書の日付は残金の支払いを終えた「04年10月29日」だった。しかし、確認書の日付は収支報告書と同じく「05年1月7日」。07年の会見で小沢氏は「確認書は私が作っている」と述べており、実際の売買成立日と収支報告書の記載が食い違うことを認識しながら確認書を作成した疑いもある。小沢氏の事務所は毎日新聞の取材に「弁護士に任せている」と答えた。

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