$辻村寿三郎「創作人形の世界」
辻村寿三郎「創作人形の世界」にお越しいただき誠にありがとうございます。

<ジュサブロー館閉館のおしらせ>

~ジュサブロー館が人形教室へと生まれ変わります~
ジュサブロー館の入り口にある小さな植木鉢の草木達、
開館当初から少しずつ増えてきたバラが季節ごとに咲き、春はシンピジウム、
夏は蓮の花が美しく、秋は白い萩そして冬は椿と、四季折々に楽しませ皆様をお迎えしてまいりました。

これまで作り続けてきた人形達を御来館頂きました皆様に楽しんでいただき、
また我々スタッフ一同も皆様から勇気と元気を頂いて、本当にアッという間の十六年でした。

そして月に一度の目玉座ライブも休むことなく続けてこられました。
その間、皆様方からご愛顧、ご支援を賜りましたこと厚く御礼申し上げます。

誠にありがとうございました。
さて、時代の変遷と共に世の中の状況をみながら何か新しい方向を見いだせないか、
そして辻村も好きな人形を自由に作っていっても良い時期なのではないかと考えました。

また、今までにも地方で人形教室を開催してまいりましたが、
東京でも教室を開いてほしいと多くの方々に声をかけて頂いております。

このような状況のなかで、新たな創作活動の一環として後進の育成を目指して活動ができるようにと、
今までの「ジュサブロー館」から新たに「ジュサブロー人形教室」として生まれ変わることとなりました。

来年も五月までは人形展が決定しておりますので、
少しずつですが準備をしながら新しい活動の場を広げて行きたく思っております。


それに伴いまして、平成23年12月20日(火)に目玉座の最終公演をさせていただいた後、
平成23年12月27日(火)をもちまして、従来の御観覧頂ける美術館としての
「ジュサブロー館」を一旦閉館させて頂き、
来年4月から新たに「ジュサブロー人形教室」として開館させて頂きます。

人形教室につきましては詳細が決まり次第、あらためて皆様方へお知らせ申し上げます。
本当に長い間有難うございました。

皆様方から賜りましたたくさんのエネルギーを糧に、今まで以上に頑張って参りたいと思います。
今後も引き続きご支援、ご愛好のほどよろしくお願い申し上げます。
2011/10/30ジュサブロー館 一同

辻村寿三郎人形展のご案内

◆日本絹の里

日本絹の里特別企画展 辻村寿三郎展

美しき日本女性たちが、あなたを待っている。
着物の古布を用いて独自の人形を創作する世界的に著名な人形師、辻村寿三郎。
本展では、長年創作に取り組んできました平安三部作の最新作
「桓武天皇と三人の子供たち」のほか、
「平成の娘たち」、「浄瑠璃三人衆」「Japonica」などの代表作品を展示します。
また、辻村寿三郎ギャラリートーク&サイン会を開催します。
寿三郎ならではの華やかで妖艶な世界をお楽しみください。
平成24年1月21日(土)~3月5日(月)
9:00~17:00(休館日:毎週火曜日)

◆入館料金(税込)◆
一般400円(320円)/大高生250円(200円)*中学生以下無料 ( )内は団体料金
*身体障害者手帳をお持ちの方とその介護者1名無料

◆みやざきアートセンター

人形師 辻村寿三郎展
源氏物語の華麗なる世界

繊細な手仕事により、
幻想的な色彩美を放つ人形たち。
「源氏物語」「平家物語」「新八犬伝」など
日本の歴史的文学作品の
名場面を鮮やかに再現します。
平成24年2月24日(金)~4月1日(日)
10:00~17:00(金・土は19:00まで)

◆入館料金(税込)◆
大人900円/中高生700円/団体(10名様以上)800円 *小学生以下無料

当日券より200円お得な前売券は、下記のプレイガイドでお買い求めください
[プレイガイド一覧]
みやざきアートセンター、宮崎キネマ館
宮日会館1階受付、宮崎日日新聞県内各販売所
宮崎山形屋、ボンベルタ橘、宮交シティ、イオンモール宮崎
生活協同組合コープみやざき県内各店、宮崎空港ビル
セブンイレブン(セブンコード013-954)、チケットぴあ(Pコード764-915)
ローソン(Lコード83915)、イープラス/ファミリーマート
前売券 大人700円/中高生500円 *小学生以下無料

◆宮島・大聖院

辻村寿三郎人形展宮島・大聖院
清盛無常縁起

辻村寿三郎は2008年より平安時代後期、平清盛を中心とした複雑な人間模様を描くべく
人形絵巻として創作に取り組んでおります。
2012年はNHK大河ドラマのロケなども行われ、
平清盛とのつながりも非常に深い、宮島大聖院にて三度目となる展示を行います。
今回の寿三郎人形展では、「清盛無常縁起」と題し、
平家物語を中心に、代表作の展示を致します。
また、清盛と同じく宮島との所縁の深い人物に豊臣秀吉がおります。
1990年代に制作した「戦国武将」の中から豊臣家所縁の作品も展示致します。
平成24年3月8日(木)~4月8日(日)  午前9時30分~午後4時
◆入館料金(税込)◆
前売り 1,000円(税込) 当日:1,200円(税込) *高校生以下無料
◆主   催
宮島・大聖院人形展実行委員会、
特定非営利活動法人宮島ネットワーク、 広島ホームテレビ
◆後   援
広島県、大河ドラマ「平清盛」広島県推進会議、 (社)広島県観光連盟、
広島湾ベイエリア海生都市圏研究協議会、 廿日市市廿日市市教育委員会、
西日本旅客鉄道(株)広島支社、 中国新聞社、中国放送、
広島テレビ、 テレビ新広島、 廿日市商工会議所、
(般社)はつかいち観光協会、 (社)宮島観光協会、西広島タイムス、
国際ソロプチミストいつくしま、 広島廿日市ロータリークラブ、 宮島口ライオンズクラブ
◆協   力
嚴島神社、広島電鉄グループ、 瀬戸内海汽船グループ、
JTB中国四国、日本旅行、 KNT!、 広島銀行、広島信用金庫、
大野町商工会、 宮島町商工会、佐伯商工会、宮島ユネスコ協会
お問い合わせ/宮島大聖院人形展実行委員会事務局 TEL 080-6342-1951

目黒雅叙園

人形師辻村寿三郎X平清盛

”歴史のみが真実とはいえない”
史実をさまざまな角度から見つめ直し、独自の解釈で創作を続ける
人形師 辻村寿三郎の超大作「平家物語縁起」全80作品が集結します。
平安京に遷都し、平氏のルーツである桓武天皇から平安時代が始まり、
やがて310余年の時を経て、 平氏の黄金時代を迎えることになります。
『清盛生誕の謎』を【第一期】で、その後の波乱に満ちた清盛の生涯と複雑に絡み合う人間模様
『平家滅亡への軌跡』を【第二期】でご覧いただけます。

http://www.megurogajoen.co.jp

【第一期】   「清盛生誕の謎」   2012年3月16日(金)~4月22日(日)

【第二期】   「平家滅亡への軌跡」 2012年4月23日(月)~5月20日(日)

◆入館料金(税込)◆
一般 1,200円(税込) 学生 \ 600 ※要学生証呈示
小学生以下  無料
園内特別前売  \ 800 ※第一期前売3/15まで 第二期前売4/22まで

◆主   催
目黒雅叙園

◆後   援
目黒区・めぐろ観光まちづくり協会

◆企画協力

アトリエジュサブロー

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2012年02月15日 00時05分29秒 posted by jusaburo

海神別荘

Theme: ブログ
本日は80年に初演された
泉鏡花原作 辻村寿三郎人形芝居「海神別荘」をご覧下さい。

1980年 銀座博品館

泉鏡花1914年(大正3年)の作品

辻村寿三郎は70年代の後半に泉鏡花に深く傾倒し、数々の人形芝居を発表した。


前年度の79年に上演された「葛飾砂子」「風流蝶花形」「化鳥」とは打って変わって
スケールの大きな作品となった、人形も30点以上が登場し、舞台の美術も大がかりである。

声の出演も公子に平幹二朗、美女に吉田日出子、そして語り部に
「新八犬伝」で玉梓の声を演じた阿部寿美子を迎え、一大スペクタクルを彩った。

作品中のクライマックス、美女が蛇身となって人間の住む里へ帰るシーンでは
ジュサブローが美女を操り、舞台や客席を所狭しと駆け巡る大変な見せ場となった。
(この場面では走りすぎて酸欠状態になってしまうために舞台の至る所に酸素吸入のスプレーが用意された)

この作品で1981年に芸術祭賞受賞を受賞する。


海神別荘 公子
ジュサブロー館の創作日記
1980年制作

海神別荘

今宵は海底の琅玕殿(ろうかんでん)へ、陸から美女が御輿入れの日。 

薄情な父の手により、金銀財宝と交換に海底に住む龍神、公子のもとへ輿入れすることになった美女は、
道中で鮫の集団に襲われたところを毒龍の鎧兜に身を固めた公子に助けられます。

 龍宮城のような美しい世界でなに不自由無く暮らす自分の姿を親に見せたいと懇願しますが、
公子から「貴方は、もう人間ではない。蛇身なのだ」と諭されます。

美しい別荘内で美女は故郷を思い、そして公子の制止を振り切り陸へと戻る。

しかし陸の人間の眼にはすでに彼女は蛇となっており、
家族や友人にも見分けられず泣きながら別荘へと帰る。

泣き続け、公子を恨む美女に対し公子は怒りを覚え、彼女を殺そうとするが、
美女は殺して下さいと公子に懇願し、公子の刃で胸を貫かれる。

その瞬間に俗世の業もすべて消えて、あらたに龍神の世界によみがえり公子と美女はめでたく結ばれる。

海神別荘 美女
ジュサブロー館の創作日記
1980年制作

 さぁ いつの頃か 人は雛を流しける 

海神別荘 鮫  
ジュサブロー館の創作日記
1980年制作

入道鮫が、何!

ああ、黒鮫が三百ばかり。

取巻いて、群りかかって。

あれ、入道が口にくわえた。

外道、その女を返せ、外道。

あれ見い。外道の口の間から、女の髪がこぼれて落ちる。

やあ、胸へ、乳へ、牙が喰入る。

ええ、油断した。……骨も筋もきれような。

ああ、手を悶える、もすそを煽る。

俺の力は弱いもののためだ。いのちに掛けて取返す。

鎧を寄越せ。出陣じゃ!


黒潮騎士(こくちょう)
ジュサブロー館の創作日記
1980年制作

上へ引いて、うなじよりつらなりたる兜を頂く。

角ある毒竜、凄まじきかしらとなる。

赤潮騎士(せきちょう)
ジュサブロー館の創作日記
1980年制作

長う太く、数百の鮫のかさなって、むかでのように見えたのが、ああ、ちりぢりに、ちりぢりに。

めだかのように逃げて行きます。

槍は鞘に納めますまい、このまま御門を堅めまするわ。

侍女たち
ジュサブロー館の創作日記
1980年制作

時得て咲くや江戸の花、浪しずかなる品川や、やがて越来る川崎の、軒端ならぶる神奈川は、
早や程ヶ谷に程もなく、暮れて戸塚に宿るらむ。

紫匂う藤沢の、野面に続く平塚も、もとのあわれは大磯か。

かわず鳴くなる小田原は。……もうあとは忘れました。

御安心遊ばしまし、疵を受けましたほどでもございません。ただ、酷く驚きまして。

沖の僧都
ジュサブロー館の創作日記
1980年制作

お腰元衆。

や、みめうるわしく、美しい、かわったいでたちでおいでなさる。

女房
ジュサブロー館の創作日記
1980年制作

あすこまで、みちのりは?

お国でたとえは難かしい。……おお、五十三次と承ります、東海道を十度ずつ、
三百度、ゆきかえりを繰返して、三千度いたしますほどでございましょう。

美女
ジュサブロー館の創作日記
1980年制作

だって、貴方、人に知られないで活きているのは、活きているのじゃないんですもの。

お許しは下さいませんか、ちっとの外出もなりませんか。

獄屋ではない、大自由、大自在な領分だ。

歎くもの悲しむものは無論の事、僅少の憂いあり、
不平あるものさえ一日もひとりたりとも国に置かない。

が、貴女には既に心を許して、秘蔵の酒を飲ませた。

海の果、陸のおわり、思って行かれない処はない。

故郷ごときはただひととび、瞬きをする間に行かれる。

気の毒です。貴女にそのおごりと、みえの心さえなかったら、
一生聞かなくとも済む、また聞かせたくない事だった。

貴女・・・これ。

美女(蛇身)
ジュサブロー館の創作日記
1980年制作

ここに来た、貴女はもう人間ではない。

蛇身になった、美しい蛇になったんだ。

長い袖は、生臭い風を起して樹を枯らす、もだゆる膚は鱗を鳴らしてのたうち蜿(うね)る。

肉身のものの目に、その丈より長い黒髪の、三筋、五筋、筋を透して、
大蛇の背に黒く引くのを見る、それがなごりと思うがいい。

髪みだるるまでかぶりを振るい。

嘘です、嘘です。

どこに、故郷の浦は……どこに。
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