ワイン 腕時計 革靴 一匹狼の自由人

スポーツ観戦、生き物観察なども好きです。


テーマ:
日本では、いえ世界でもまだまだ知られていない独立時計師ブランド、ラング&ハイネ。
小さな工房で生み出されるアートの魅力を、
ほんの少しでも腕時計に興味を持たれている方へお伝えできたらと思い、
時々ラング関連の記事を書いています。
といっても、写真を載せたりちょっとした発見をお伝えするくらいしか出来ないのですが。



一重に独立時計師といっても、フランクミュラーのように一大ブランドに大成長したところや、
生産数を絞りクオリティを追求する工房などさまざまですが、
ラング&ハイネは後者に属する独立時計師のブランドです。
その知名度の低さゆえ、価値を時計好きではない方に伝えるのは中々難しい。

パテックやランゲであれば雑誌の影響もあり今では割かし知っている方も多いのですが、
デュフォー、ヴティライネン、ローランフェリエといった名前をご存知の方は、
間違いなく時計好きか、相当なお洒落かつお金持ちな方に間違いない。

無理な例えですがバレンタインシーズンになると沢山出てくる高級チョコ。
デルレイやピエール・マルコリーニのような有名メーカーから
チョコに詳しくなければ聞いたこともないようなマニアックな高級チョコまで
沢山陳列されています。
仮にデルレイをパテック・フィリップとするならば、
ラング&ハイネは現役の天才ショコラティエ個人名のチョコレートでしょう。



数を作っていない分1個1個にショコラティエさんの拘りが強く表れます。
ゴディバなどは論外ですし、マルコリーニよりもこういうチョコのほうがセンスがありますね。
バレンタインが近くなると沢山のチョコ、アイスワインも並びます。
恋人がいようがいまいが、私は(アイスワイン目的で)百貨店をぶらついております。





独立時計師も同様に小規模工房ほど個性的なものが多く、
その素晴らしさをあれこれ書くとややこしくなりますので今回は針に絞り紹介致します。



高級腕時計に多いのがこの青色の針。
青色の正体はステンレス。
これを高温で焼く事でスチールが酸化し表面に青い酸化被膜が生まれ、
さらに磨きをかけこのような美しい青色が生まれます。

他にも金で作られた針もありそれも高価ですが
高級腕時計の世界で製作に最も技術と時間を必要とするのがこのブルースチール針で、
原価そのものは金よりも遙かに安いステンレスですが、
金よりも遙かに堅い金属である事はご存知でしょうか?

指輪やネックレスに用いられるのは主に18金です。
これは純金ではなく、純金である24金に加工を施した物になりますが、
何もコストダウンのために純度を落としているのではありません。
純金は非常に柔らかく、そのままだとすぐに傷だらけになり使い物になりません。
そのため銀や銅を混ぜ硬度を高め、ピンクゴールドやホワイトゴールドが生まれます。
欠点としてメッキを施したホワイトゴールドなどは、
長く使っているとロジウムが剥がれ変色が起こる場合もあります。

私の時計も一見するとステンレスなのですが、
ケースやバックルなど金属部分は全て18金ホワイトゴールドです。
(ちなみにプラチナは金とは別の金属です)

しかし腕時計の針の場合、ブルースチール針というのは、
ミリ単位の作業な上、元となる金属が金よりも遙かに硬いため、
同じ形状の物であれば金で作る以上に技術と時間が要求されます。
さらに良い針が彫れたとしても、青く焼く工程がこれまた難しいようで、
思うような色が出せなければ、それまでかけた時間全てが無駄になります。
故に高度な技術が要求される青焼き針は、金で作られた針以上に価値を持つのです。
元々はただの鉄だったものが、職人の手により宝石へと生まれ変わるわけです。

そんな青い針にも様々な物があり、安い時計で使われているものは、
青焼きではなく青塗り針です。
数万円の腕時計は青色の針多いですよね?ブルースチール風に見せているのだと思います。
これは塗るだけですので安く大量生産が可能です。

また、今は技術も向上しており青焼き針も沢山のモデルで採用されています。
しかし、神戸牛にランクがあるのと同様に、
青焼き針ならば何でも素晴らしいというわけではなく、
より立体的で美しい青に焼かれた針こそが芸術と思います。



焼かれる前の作業、針を彫る工程で職人さんによる手作業が入っており、
非常に立体的な形に仕上がっているのがお分かりいただけるかと思います。
マイスター彫刻師マティアス・ケーラー作のスペード針です。



良い青焼き針というのはただ青ければ素晴らしいわけではないのです。
より立体的で青が美しくないといけない。
光の加減次第で黒っぽい青だったり光る青だったり、色んな表情が見られます。
そんな拘りにより、ラング&ハイネでは針は全て自社で製造しています。

といっても自社製=良い、外注=悪いではありません。
餅は餅屋との言葉通り、下手に自分で作るよりも、専門の会社、
文字盤なら文字盤専門の会社、針なら針専門の会社がありますので、
そこで最高クオリティの物を作ってもらえば同様に素晴らしい物が生まれます。
文字盤についてもまた別の機会に紹介致します。

次はこちらの写真。スマホ撮影のため画質が良くないですが。



注目して欲しいのはスモールセコンド。
6時位置配置された秒針、秒を測るための丸いダイアルですね。
その針の中央部が青、白、青になっているのがお分かりいただけますでしょうか?

今回の記事ではちょっとした発見と拘りにも触れたいと思います。
とても美しい青焼き針ですが、裏側ってどうなっているんだろう?とふと思うのです。
分解しない限り見えませんし、
時計修理屋さんでもなければ中々お目にかかる機会もないと思います。
ただでさえ手間がかかり失敗するリスクも高い青焼き針。
表は綺麗に焼かないといけませんが、裏側まで焼かれているのかどうか。
他人はおろか、使用者自身でも見えない部分です。

これまた画質がよろしくないですが。



30分を指してある針の裏側がスモールセコンドの中心に少しだけ写りこんでいます。
右半分が白く左半分が青いですよね。
30分付近を少しずれると中央部はまた青白青に戻ります。



だからと言って何?と言われればそれまでですし、
事実何かが変わるわけではないのですが、
自己満足で所有している身としては裏側まで青く焼かれている、
そういう細かな部分への拘りが嬉しく感じたりするのです。

綺麗な夕日に染まっていく風景と同様にミリ単位の中心部分が、
30分頃になると青いスペードに染まっていく瞬間がたまりません。
写真ではお伝えできないですが、スペードの形も感じ取れるのです。
アートとして拘るならば、目に見えない部分こそより手をかけるべきと思いますし、
使ってこそ分かる点とはまさにこういう事だと思います。
雑誌で見ました、店頭でも見ましただけでは分からないですよね。

小規模でやっている独立時計師というのは、
歴史のある老舗ブランドに対抗するにはそれ以上の物を作らなければ誰も買いません。
品質が同等であれば名前があり、歴史もあり、安心が得られるほうを選ぶ、当然ですよね。
だからオリジナリティーを追求し、細部まで拘り、
大きなブランドでは出来ないことをやりそこで勝負しているのです。

時々高価な腕時計ってダイヤや金を散りばめた物でしょう?と仰る方がいますが、
そういう時計もありますが、一般的な高級時計は違います。
せいぜいケースが金ないしはプラチナという程度で、ダイヤ等の宝石は必要としませんし、
そんな飾りがなくとも遠目でも本物の輝きを放つのです。



超がつくような本物の雲上時計とは、超複雑時計ないしは、
宝飾系であればグリザイユ・エナメルのような、究極の絵画を指します。
事実、この青焼き針だけでも数十万の価値があると思っています。
元々は金の数十分の1以下の価値しかなかった金属を、
宝石に変えてしまう、それが腕時計の魅力です。

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