9月14日(月)


京橋・映画美学校の試写室で、『ドキュメンタリー頭脳警察』の第1部。


11月7日からシアターN渋谷で公開される映画『ドキュメンタリー頭脳警察』。
3部作で、トータル5時間14分という大作。


その第1部を試写で観る。


そういえば今までこのブログに書いたことがなかったが、パンタは清志郎や泉谷やチャーと並んで僕のフェイバリット・アーティストのひとり。
10代の頃から今まで何百回とライヴに足を運び、人格形成において多大な影響を受けた。
僕が死んだらパンタ&HALの『マラッカ』と泉谷の『80のバラッド』は絶対にお棺に入れてほしいと言ってある。


若かった僕が最初にハマったパンタのアルバムは『マラッカ』であり、頭脳警察はそこから遡って高校~専門学校時代に聴きまくった。
「ふざんけんじゃねえよ」は毎日いらつきながら学校に行ってたあの頃の僕のテーマソングだった。
まだセカンドも再発されてなかった頃だ。


なので、リアルタイムで生身の頭警のライヴを観に行ってたのは、最初の再結成時(90年~91年)。
アルバムで言うと『頭脳警察7』と『歓喜の歌』のときだ。
(あのときの渋公の自爆ライヴ~最終指令 自爆せよ~の凄まじさは忘れられない…)


といった個人的な昔話は長くなるのでおいといて。
映画は、去年再始動した頭警のふたりを3年前から追ったドキュメンタリー。
3部作だが1本ずつ独立して観ることのできる構成になっている。
監督は『感染列島』『MOON CHILD』の瀬々敬久。


以下、ざっくりと感想。


パンタ(及び頭警)のファンである僕にとっては飽きるところなど少しもなく、あっというまの約2時間ではあった。
ライヴシーンなどで流れる曲はどれもさんざん聴き馴染んだものであり、熱くなって観た。


だが、チラシなどに書いてある「これまで決して語られることのなかった」頭脳警察の全貌……といったところに期待していた身としては、そこはやや期待外れというか、ここで初めて知るようなことはそれほどなく、新鮮な驚きもさほどなかった。
70年代前半のモノクロ映像は観たことのあるものばかりだし、後半の山場となる歌舞伎町・風鈴会館での陽炎の『CACA』のレコーディング~ライヴ映像にしても作品として発表されているものと大きくは変わらない。


それは僕がパンタのファンだからだが、ではまったく知らない人が観たらどうなのか…。
そういう目で見ると、今度は構成が気になる。
「現在」から「70年代」に飛び、次に数年前に飛び、合間に「現在」が挿入され、そらにここ2~3年のライヴシーンも挿入される……といった具合で、時系列的に切れ切れでわかりづらいのだ。

(しかも頭警の曲だけでなくパンタのソロ曲なども含まれるから尚更)


例えば、始めに「今」をイントロダクション的に数分間見せたら、そこからは70年代の最初の頭警がどれだけ革新的でどれだけ歴史的な意味を持っていたか、そこをじっくり描き、そこから順を追って現在の再始動に近づけていくような明快なやり方をすれば、もっと大きな物語性であるとか、時代時代の存在意義みたいなこともハッキリ打ち出せると思うのだが。


あと、せっかくミチロウを出すのなら、ライヴ・シーン以外にも何らかの彼の証言を加えたほうがよかったのではないか。


第3部まで観終えれば、そこに大きな物語性が立ち現れるのかもしれない。

が、第1部だけに関していうと、ドラマ性のようなものは希薄に感じられた。


まあ、まだ3部まで観終えてない段階で書いてるのでなんとも言えないところではあるのだけど……。
(第2部は母親のことと重信房子との交流に焦点が絞られていそうなので、また違った感想が持てそうだが)

2部と3部はDVDのサンプルをいただいたので、なるべく早く観るとしよう。


いずれにしても、5時間超えのこの大作、パンタ及び頭脳警察によほど関心がある人じゃないと全部観るのはなかなかたいへんかも。
やはりできればどこかに焦点を絞って、2時間半以内にまとめるべきだったんじゃないかと思うのだが、どうだろうか。


********************


再始動した頭警だが、僕はまず7月にフジロックのオレンジコートで観た。
やっぱり血が躍ったな。
サマータイム・ブルースの和訳カヴァー(あれ、清志郎の訳を採用してたかな)を含んだメドレーとか、かなりカッコよかったし。


18年ぶりの新作『俺たちに明日はない』(10月21日発売)の音も僕の手元に届いたので、これからじっくり聴かせてもらう。
う~、ワクワクするぜぃ。


万物流転 [DVD]

頭脳警察 1(ファースト)

AD