嵐の中へ・・・番外編 弐拾参 | 時をこえて・・《シンイ2次小説》

時をこえて・・《シンイ2次小説》

「信義ーシンイー」の2次小説を綴っています。

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いつも、「時をこえて・・・」にご訪問いただきありがとうございます。

《嵐の中へ・・・番外編》をお届けいたします。

福州へ避難された王様と王妃様が中心のお話となっています。
 本編を振り返りながら、ゆるゆるとお話は進んでまいります。
 少しお話が遡りますが、お付き合いいただければ嬉しいです。

by junjun

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ソナの父、パク・ソンジョンの挨拶を受け、
チャン侍医もお辞儀をした。

 

「それで、本日は、どのようなご用件で
おいでいただいたのでしょうか?」

 

チャン侍医が、穏やかな表情でソンジョンに聞いた。

 

「はい。
娘より、こちらの診療所の手伝いをしたいと聞き
こうして、娘と共に参りました。」

 

ソンジョンも、柔和な笑みを浮かべながら

来訪の意味を告げた。

 

「はい。
確かに、ソナ殿から、

そのような申し出を受けております。


されど、ソナ殿は良家の娘御。
お父上様のお許しを頂くようにと

お話させていただきました。」

 

「娘からも同じ話をきいております。

 

このように、剣術にしか才のない娘が
お役に立てるのかどうか、心配ではありますが、
何卒、診療所の皆さまのお手伝いをさせていただきたいと
お願いにあがりました。」

 

「では、ソナ殿が診療所に通われることを

お許しになるということですね?」

 

チャン侍医は、念をおして確認した。

 

「さようでございます。

 

ご承知の通り、一度言い出したら、

梃でも動かぬ気性。
私が反対しても、隠れてでも

お手伝いに来ることでしょう。

 

まして、典医寺のチャン侍医様はじめ、

命の恩人でもあるテソン様が
いらっしゃるこの診療所ならば、

安心して娘を送り出すことが出来ます。

 

何卒、よしなにお導きください。」

 

パク・ソンジョンは、改めてチャン侍医に頭を下げた。

隣のソナも同じように頭を下げている。

 

「お二人とも、頭をあげてください。
こちらこそ、ソナ殿が来ていただけるとなると
大変助かります。

 

確かに、私が責任をもって、

ソナ殿はお預かりいたします。
ご安心ください。」

 

チャン侍医は、力強い視線をソンジョンにむけ告げた。

 

「チャン侍医様、テソン様。
何もわかりませんが、

精一杯お手伝いさせていただきます。

よろしくお願いします。」

 

ソナは、喜びを満面に移した笑顔を浮かべていた。

 

「それから、ソナ殿。


武閣氏での稽古ですが、
これからも続けても構いません。
遠慮は無用です。

 

そして、王妃様とのお茶の時間も
今まで通りにお伺いしてください。
よろしいですね?」

 

「チャン侍医様、よろしいのですか?」

 

ソナは、驚いて聞きなおした。

 

「はい。続けても構いません、
いずれ、その稽古がソナ殿の役に立つかもしれません。

 

ただし、診療所でも、武閣氏での稽古でも
手をぬくことは許されませんので、
その覚悟はおきめください。」

 

チャン侍医は、少し厳しい顔でソナに告げた。

 

「はい、
決して、手を抜いたり、

中途半端なことは致しません。

お約束いたします。」

 

ソナは、力強く返事をした。

 


ソナが、診療所で手伝いをすることは、
すぐに王妃の耳にも届いた。

 

王妃は、チェ尚宮に、ソナの診療所での衣を
用意するよう告げた。

 

チェ尚宮は、複雑な心境でソナの衣を準備した。

 

「チェ尚宮。
ソナ殿のこと、残念に思っているのですか?

 

されど、まだ、ソナ殿の気持ちを

直接聞いたわけではないでしょう。


そして、どの道を選ぶのか、
それは、ソナ殿が決めること。

 

それを見守りましょう。」

 

王妃は、柔らかな笑みを浮かべてチェ尚宮に話した。

 

 

 

 

 

 

 

 


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最後まで、お読みいただき、
ありがとうございます。
ドラマ『シンイ』の2次小説です。
私の想像の世界です。
お読みいただき、
イメージが異なってしまうかもしれません。
その際は、スルーをお願いします。
by junjun