表面温度が約4300度と、これまで観測された中で最も熱い太陽系外惑星を、東京大と国立天文台などの研究チームが発見し、5日付の英科学誌ネイチャーに発表した。太陽系以外の惑星(系外惑星)は1995年の初発見以来、4000個近くが見つかっているが、恒星に匹敵する温度の惑星は例がなく、研究チームは「従来の惑星の概念を覆す発見だ」としている。



 東京大の成田憲保助教らは、地球から約650光年離れた温度約1万度の恒星「KELT―9」を回る惑星「KELT―9b」を、国立天文台岡山天体物理観測所(岡山県浅口市)の望遠鏡などで詳しく観測。周期約1.5日で公転するこの惑星から放射される近赤外線の測定から、惑星の昼側(恒星を向いた面)の温度が約4300度に達していることが分かった。

 こうした高温の惑星では、大気成分に二酸化炭素やメタンなどの分子は存在できず、恒星からの強い紫外線により大気が常に流出している可能性が高いという。成田助教は「太陽系を含め、惑星形成の過程を知るためには、さまざまなタイプの惑星を調べる必要がある。これまで不足していた高温の惑星の情報は、全体像を知る手掛かりになる」と説明。今後、大気の状態や流出率などを詳しく調べると話している。 

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