フランス南東部の古生代ペルム紀半ば(約2億7000万年前)の地層から、キリギリス類の最古の化石を発見したと、ソルボンヌ大などの研究チームが21日までに英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに発表した。羽は植物の葉と形や模様が似ており、肉食・雑食の他の昆虫や陸上動物の目を欺く擬態と考えられるという。

  この化石はキリギリス類の中で新しい科、属、種に分類された。学名はフランスで発見されたペルム紀のキリギリスという意味で、「ペルモテッティゴニア・ガリカ」と名付けられた。

  形や模様を似せた対象の植物は特定できていないが、周辺で発見された同年代の植物の化石から、この羽と似た葉を持つ植物が存在したと推定される。

  当時は花を咲かせる被子植物や鳥類はまだ出現していないが、既に生存競争が厳しく、擬態が予想以上に早く進化していた可能性があるという。 

 

最古のキリギリス類の想像図

   フランスで約2億7000万年前の化石が発見された最古のキリギリス類の想像図。羽を植物の葉に似せていたと考えられる(英ネイチャー・コミュニケーションズ誌提供)

 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161221-00000011-jij-sctchにより作成。