開花直前の丸くふくらんだ状態がおもしろい。これは、開花前には花びらが互いのふちでくっついたまま膨れていくために、つぼみのときは風船のようにふっくらして見える、ということらしい。プチュッとつまむと水がはじけ出る。
この桔梗は、漢方では太い根を干してせきやのどの薬にする。また、この薬用成分のサポニンというものは、昆虫にとっては有毒なため、昆虫からの食害から自らを守っている。(キキョウサポニンと呼ばれる)
昔から武士に好まれたようで、家紋に取り入れられたり、江戸城には「ききょうの間」や「桔梗門」の名前がある。
万葉集に出てくる「あさがお」は、この桔梗のことだろうといわれている。