2017-08-04

Very Beautiful

テーマ:演劇

ミュージカル『ビューティフル』は8月26日まで上演しています。これは観ないと、リピートしないと、というこの夏最大の傑作。ブロードウェイそのままの演出で、歌も芝居も日本語で堪能できます!

 
前回の記事では本作のことを、主に登場人物の面から書きましたが、今回は、歌の面から書きたいと思います。
 
プログラムに書いた内容の一部を軽く敷衍しますが、この舞台で描かれる「レコードの時代」には、音楽家にとってラジオやテレビといった放送媒体だけが広く大衆に売り込む手段。そしてひたすら「レコードを売る」のです。ライブというのももちろんありましたが、それはコアなファンだけのもの。お金のないティーンエイジャーは、何曜何時という決まった時間にラジオにしがみついて、トップ40のどこに自分の好きな曲が登場するか、ずっと待っていたのです(インターネット時代に比べてなんとのんびり時が流れていたことか!)。それで、気に入った曲が流れると、慌ててラジオのスピーカーの前にカセットテープレコーダーを近づけて、録音ボタンをガチャ、と押す!――今思い出すと笑ってしまうような光景ですが、当時はみんな大真面目だったのです。そして、よっぽど気に入った場合、頑張ってお金を貯めてアルバムを買う。そういう流れでした。
 
今はインターネットなどを通じて多彩に発信できる時代。今日のアーティストの皆さんは、サウンドのみならずPVでのヴィジュアル表現からSNSでの発信に至るまで日々細やかに神経を使って、凄く真面目に努力をされていると思います。
それと比べて、60〜70年代のミュージシャンたちはどこかもっと狂気じみていた。というか、少なくとも一定の数の「メチャクチャな人々」を包含していたことは確かです。ドラッグやお酒は当たり前、トリップしてホテルの部屋を破壊するのも当たり前、といったような。
狂気こみの情熱が渦巻く時代は、よしあしを別として、「命がけでぶっ飛んでいるのがプロフェッショナル!」という凄まじき潮流が(一部で)ありました。実際、ドラッグで命を落とすミュージシャンも多くいました。
 
今は幸いにして、そんな無茶苦茶な時代ではなくなり、純粋に才能ある人が「民主主義的に」支持されるように。
民主主義ということでは、youtubeで見いだされて、ある日突然ジャーニーのヴォーカリストになっていた!などという事もありえるのです。素晴らしい時代だと思います。
 
しかし一方で、狂熱の時代にヒットチャートに君臨した楽曲の数々も、たまらなく魅力的!
 
『ビューティフル』では、キャロル・キングの曲、ジェリー&キャロル、バリー&シンシアの曲を、彼ら自身(の役の皆さん)が歌うだけでなく、「シュレルズ」(エリアンナさん、菅谷真理恵さん、高城奈月子さん、MARIA-Eさんが演じます)、「ドリフターズ」(伊藤広祥さん、神田恭兵さん、長谷川開さん、東山光明さん)、「ライチャス・ブラザーズ」(山田元さん、山野靖博さん)などが歌います。これらの場面も、見もの! グループによるソング&ダンスが世界トップ水準の息をのむクオリティである、これも本作の魅力のひとつです。まだ観ていない方、とにかく観せたいんです、ぶっ飛びます!!
 
出演はほかに、ラリソン彩華さん(ベティ役)、綿引さやかさん(マリリン役)。可愛い女優さんがいっぱいです!
 
また、稽古場で活躍ぶりを拝見してすっかり芝居が耳に焼きついた、スイングの清水泰雄さんと原田真絢さんもカンパニーの心強い仲間です。
 
スーパーデューパーな『ビューティフル』カンパニーは、帝劇であなたを待っています! キャロル・キングやキャロル&ジェリー、バリー&シンシア他の名曲を、湯川れい子先生の名訳詞で聴けて、心から理解でき感動できる体験は、今ここでしかできません! 絶対お見逃しなく!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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