2010年06月16日

マジシャン / 松岡圭祐

テーマ:
ミステリータッチのストーリーが、「マジック」スパイスのおかげで一気に味が引き立つ、といった感じだろうか。

急に羽振りが良くなる住民があちこちで頻出する。
任意で事情を聞いてみると、口を揃えたように「目の前でお金(札束)が倍になる」という。
この不思議な現象に興味を持った刑事桝城が捜査を始める。

何かタネがあるだろう、と言う推測からマジック関連のグッズ売り場からきっかけを掴もうとするも、デパートの売り場程度では参考にならず、マジックのプロが足しげく通う専門店で、とあるマジックショーの紹介を受ける。

そこで出会ったのが、中学生の沙希。
劇場の支配人の吉賀。
そして、両親のいない沙紀の保護者代わりとなっていたのは、以前桝城が詐欺で逮捕したことのある飯倉だった。

すっかり足を洗ってまっとうな商売を始めていた飯倉。
実はマジック劇場の経営者も飯倉だった。

金が増えるトリックについて尋ねようとしたところ、支配人の吉賀は姿をくらます。

そのすぐ後、何度もお金を倍にしてもらっていた人々が、一箇所に集められ、今度は預けた金をすっかり持ち逃げされていた。

詐欺犯を追う刑事。

一方、警察署内では日本の金融システムゆるがすようなコンピューターウィルスが蔓延しつつあり、人手はそちらの方にほとんどが取られていた。

天才的な詐欺師だった飯倉は果たして本当にまともな人間になったのか。
支配人と飯倉の間には雇用関係以外に犯罪でのつながりはないのか。
持ち逃げされた大金の行方は。

沙希の協力を得ながら捜査は進む。
マジシャンを目指して、ただひたすら上へ上へと上っていく沙希を待ち構えていたものは。

これは、本職のマジシャンとしては一般の人には読んで欲しくない本だろう。
マジックのタネ明かしが、丁寧にそれも多数描かれていて、楽しい。
このタネ明かしがなければこの内容は平凡なミステリーで終わるところだが、ストーリーに絡むマジック(タネ明かし)が、絶妙なスパイスとなって面白さを倍増させている。
ミステリーとマジックに絡めたヒューマンドラマもなかなか良く書けている。

楽しんで読むことが出来る一冊。




マジシャン (小学館文庫)
松岡 圭祐
小学館
売り上げランキング: 340805
おすすめ度の平均: 4.5
5 結末が全く書き換えられている!
5 落とし前をつけてくれる爽快な良書!
3 合体作でのシナジー効果はあまり感じなかった
5 素晴らしい。愛があるマジック小説
3 変幻自在の松岡マジック






AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)
2010年06月10日

獣の奏者 / 上橋 菜穂子

テーマ:
なんてきれいな文章なのだろう。
この本を読み始めた最初の感想だ。

評判だった「獣の奏者」を読んでみる気になり、とりあえず文庫になっている「闘蛇編」と「王獣編」の2冊を入手した。

ファンタジーはほとんど読まないのだけれど、なぜかこの本だけは不思議に興味があった。
巡り合えたことに心から感謝したい。

闘蛇衆の村に生まれ育った「エリン」の成長物語。
実際には、エリンが生まれたのは闘蛇集の村だが、育ったのはジョウンと暮らした村と、その後入学する王獣学校。

春を思わせる暖かな日差しに包まれた雰囲気のジョウンと暮らした村。
ジョウンとの暮らしのシーンは本当にすべてが美しい。
これは読んでみなければわからない。


それに対して王獣を管理する学校に入学した後は、怪我をした王獣とのかかわりがメイン。
エリンは、心を閉ざした王獣に対して寝起きを獣舎で行い、必死に心を通わせようと努力する。

ジョウンと暮らした日々の経験が元となって、徐々に王獣と触れ合うことが出来始めたエリン。
長い年月、音なし笛により王獣の身体を硬直させることによって管理を行ってきた歴史があった。

エリンが王獣と意思疎通を行うことが可能になったとき、ある重大な秘密が隠されていたことに気づく。

物語の終盤にかけては、この秘密を軸にスリルあふれる展開が読者を待っている。


母との別離という重苦しいシーンから始まるこの物語は、エリンとジョウンが巡り合い、二人が心を通わせ始めるところから一気に読者を物語の世界へと引きずりこんでいく。
それは、もちろんストーリーの魅力も当然のことながら、その美しい文章が物語を惹き立てているからだ。

読者はその場面の情景だけではなく、読者各々の闘蛇像、王獣像を心に描き、そしてエリンとともに鮮やかに、まるで実際に見たかのように動き出すのだ。

読者は、太陽の光を浴びて美しく光る「王獣」の毛並みを読み終えた後でも鮮やかに思い起こすことが出来るだろう。

この作者の他の作品も読んでみたくなった





獣の奏者 1闘蛇編 (講談社文庫)
上橋 菜穂子
講談社
売り上げランキング: 6086
おすすめ度の平均: 5.0
5 大人にも子供にも読んで欲しいと思える本
5 掛け値なしに面白い!
3 王獣編も読んでください
5 なぜこんなにも心が打たれたのだろう
5 はまります





獣の奏者 2王獣編 (講談社文庫)
上橋 菜穂子
講談社
売り上げランキング: 3323
おすすめ度の平均: 4.5
5 他者との対話
5 徹底した世界観、すばらしいストーリー構成
5 表現がうまい!
4 読み応えのある1冊
5 時が立つのを忘れる







AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)
2010年06月08日

鶴見@白金高輪

テーマ:グルメ?
白金高輪。

あまり関りのない場所だが、たまたま昼時に用事があったのでランチ。

白金だけにオシャレなところばかりかと思いきや、駅周辺はビジネス街の雰囲気。
なんとなくイタリアンのイメージがあったのだが、ここは男らしく鶴見でもつ飯。

だんだん脂身がキツく感じられるようになってきたが、ランチ程度なら問題ないだろう。
評判の良い、鶴見。

もちろん初めての訪問。
11:30少し前に訪れると「少々お待ちください」と中で待たされる。
開店時間の11:30になってオーダー。
メニューは「もつ飯」だけ。

出てきた丼には、もやし、もつの上に卵の黄身が乗っていて見た目で期待が高まる。
これを混ぜていただく。


$[A] Across The Universe-motsumeshi


やや甘めのたれがもつにマッチして、もやしのシャキシャキ感がうれしい。
肝心の「もつ」も、ふわふわ、とろとろ!
昼からこんなもの食べても良いのだろうか。

テーブルには紅しょうがと、にんにくと玉ねぎから作られた自家製のふりかけが出ている。
午後の仕事を考慮して、「にんにくふりかけ」を少々かけてみる。
これが魅惑の味。
にんにくの風味がたまらなくイケていて、大量にふりかけたい気持ちを抑えるのに苦労する。

ランチでプチホルモン。

焼肉好きの方には最高だろう。
ただし、ふりかけをかけなくても食後は結構「におう」ので、人と会う予定がある場合は気をつけたほうが良い。





AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)
2010年06月04日

斎藤一人の不思議な魅力論 / 柴村恵美子

テーマ:
一人さんのお弟子さん、柴村さん。
以前、一人さんの本で柴村さんには何千回も「本を読め」って言っても読まなかったけど、そのうちに本を読むようになって、自分で本まで書くようになった、という話をされていた。
師匠は何千回でも何万回でも繰り返し教えなければならないと言う話。

その中のひとつが、きっとこの本。

一人さん関係の本にハズレなし、と言う法則はここでも当てはまる。
一人さん自身も、お弟子さんもたくさんの本を出しているのに、内容に重複がほとんどないことがすごい。

だからどの本を読んでも楽しいし、勉強になるし、ホッとする。

この本にも一人さんの教えがたっぷり詰まっている。

決して難しい話をしている訳ではないのに、いや本質を簡単に話してくれるからこそ衝撃が大きい。
なんで今までこんな大事な事実を知らなかったのだろう、と。

考えて考えて、人生の本質を自分のものにして、それを易しく他人に教えようとしてくれる一人さん。




大阪の柴村さんの会社に一人さんが来た時、柴村さんは一人さんにごちそうしようと「何か食べたい物は?」と聞いた。

一人さんの答えは「納豆定食」。
その答えを聞いて柴村さんはガッカリする。
そこで一人さんのお話。

「あのね、納豆定食を食べているから寂しいんじゃないんだよ。食べようと思えば、俺たちはフランス料理だって、懐石料理だって食べられる。だけどそんなゴージャスな料理蹴ってでも、今の俺は納豆定食が食べたいんだ。」
「それを納豆定食しか食べられない、って思うから、寂しくなっちゃうんだよ。」

そんな話をして、着替えてから「じゃあ行こう」と柴村さんに、おいしいイタリアンをごちそうしてくれた一人さん。

そんな、ためになる一人さんエピソード満載。




斎藤一人の不思議な魅力論 笑いながら成功する法則 PHP文庫
柴村恵美子
PHP研究所
売り上げランキング: 126124
おすすめ度の平均: 5.0
5 ものすごい良い本!折目を入れすぎて本の形が変わりました。
5 「宇宙貯金」に魅力の貯金をしよう♪
5 沢山の気づき
5 お奨めしますよ^^
5 ほとんど全てのページに付箋を貼り付けてしまいました






いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)
2010年06月01日

近為@門前仲町

テーマ:グルメ?

門仲に来ると必ず訪れる深川不動と富岡八幡に続けてお参りする。

門仲独特の落ち着いた雰囲気が大好きだ。

「こうかいぼう」には前回行ったので、今回は行ったことがない評判のカレー屋(ディデアン)にしようと向かってみると、いつも必ず行列が出来ている深川不動の目の前の「近為」に行列がない。
少し雨が降っていたからだろうか。

それにしても年に数回しか来ないのに、並ばなくて済むなんてなんとツイている日だ。

一度はお昼を食べてみたいと思っていたが、客層からして回転が悪そう(おばさま達がのんびりしている風景を良く見る)だから、あきらめていた。

「近為」の引き戸を引いて中に入ると、おばさまグループ2組。

席につくと、メニューと一緒に漬け物が3種類出てくる。


$[A] Across The Universe-tsukemono


この漬け物はお変わり自由。

京都の漬け物屋さんが経営しているだけあって、普段はほとんど口にしないが、漬け物がメチャおいしい。


粕漬けの「銀だら定食」¥1,428を注文して、焼きあがるまでほうじ茶と漬け物でまさしく「まったり」と待つ。

定食が出てくる前に漬け物完食して「おかわり」を頼む。


7-8分待って出てきた銀だら定食。


$[A] Across The Universe-gindara


酒粕の味も絶妙、銀だらもふわふわの食感で至上の喜び。
銀だらってこんなにおいしい魚だったんだと感動。
ご飯に乗せる「ちりめんじゃこ」も、ほんのり柚子風味がこれまた絶品。

ご飯が進みすぎると、銀だらと漬け物の進捗バランスが崩れるので、スピードを調整しながら味わう。

漬け物を食べながら、銀だらを味わいながら、お茶を飲みながら、ご飯を口に運ぶ贅沢なひと時。

有名店で行列が出来ていたりすると、急かされたりして落ち着かないものだが、ここは時間がゆったりと流れる。

外では行列が出来ていても、おばさま達は漬け物を堪能しながら、おしゃべりに花を咲かす。
これは待っている方も気が長くなければいけない。

ゆっくり食事しながら、お茶を飲んで美味しい京都の漬け物をいただく。
おばさま達が並ぶのも良くわかる。

自分も、かなりのんびり食べたつもりだが、私が会計を済ますときには先のおばさま2グループはまだ半分も食べ終わっていなかった。



いいね!した人  |  コメント(2)  |  リブログ(0)

AD

ブログをはじめる

たくさんの芸能人・有名人が
書いているAmebaブログを
無料で簡単にはじめることができます。

公式トップブロガーへ応募

多くの方にご紹介したいブログを
執筆する方を「公式トップブロガー」
として認定しております。

芸能人・有名人ブログを開設

Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
ご希望される著名人の方/事務所様を
随時募集しております。