清水女流王将vsあから2010 | Thinking every day, every night

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夢想家"上智まさはる"が人生のさまざまについてうわごとのように語る

86手まで、後手「あから2010」の勝ち。
予想通りコンピュータ側の圧勝でした。
最後は一方的かつ清水女流王将の手を完全に消し、手も足も出ない形にしての投了図となりました。

しかしコンピュータ側には大失望です。
いや、正確にいうと、コンピュータに罪はない。
失望したのはコンピュータを操る人たちの心意気に対してです。

なぜならコンピュータが4手目にわざと奇をてらってプログラミングしておいたとしか思えない「3三角」を指したからです。

この対戦の前に私が切に願っていたのは、清水女流王将にはぜひコンピュータの定跡DBにないような奇をてらうような手は指さないでほしいということでした。
つまりあくまで(人間対人間の)普段どおりの戦いの中で、コンピュータの棋力がどこまで上がったかを検証してみたいという思いがありました。
5番勝負などなら1局くらいそんな対局があってもいいとは思いますが、今回はたった1局しかないので。

ところが、その願いをこともあろうにコンピュータ側が破るとは。
先手清水女流王将2六歩、後手3四歩、先手7六歩のあとの3三角。この手は男性プロ棋士の間でも指されないことはありません。「3三角」戦法と名付けられる最先端の序盤戦法です。ただ、やはり奇をてらう一手には違いありません。
私には、コンピュータ側が清水女流王将をほとんど経験したことのない戦いに誘導して、とにかく勝ちに行ったとしか思えません。
コンピュータ将棋には目先の勝負にこだわらず、もっとずっと先を見据えてほしかった。それだけの自負と余裕を見せてほしかった。

・・・もっといろいろ内容を掘り下げようと思っていたのですが、風邪がひどく、いま高熱で寝込んでいる状態なので、ここまでにしておきます。


P.S. もしかして、今回の3三角が仕込まれたものではなく、コンピュータが定跡DBの中からたまたま選択した手だったとしたら、私の批判と失望は的外れだったことになります。
そのときは平謝りに謝るしかありません。