国内では栽培されていない遺伝子組み換えナタネ(GMナタネ)が、愛知県知多市から三重県松阪市にかけて、伊勢湾を取り囲むように自生していることが、「遺伝子組み換え食品を考える中部の会」の調査で分かった。

 名古屋、四日市港に輸入され、トラックで運ばれる途中にこぼれ落ちて発芽したとみられる。在来種との交雑種も見つかっており、同会は「交雑によって生態系がかく乱される危険性が高い」と指摘している。遺伝子組み換え植物の生態系への影響は、生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)でも話し合われる。

 同会は2004年からGMナタネの調査をしており、三重県四日市市から松阪市にかけて国道23号などの沿線に点々と自生しているのを確認した。今年4月に調査範囲を愛知県にも広げたところ、知多市から飛島村までの国道、県道沿いで数十メートルおきに数株ずつ生えているのを見つけた。

 GMナタネは除草剤に耐性があり、カナダを中心に外国では主流。財務省貿易統計によると、昨年、植物油の原料として輸入されたナタネは約207万トン。名古屋、四日市港には計33万トンが運びこまれた。

 同会や国立環境研究所の調査では、ナタネと同じアブラナ科のカラシナやブロッコリーなどとの交雑種も見つかった。津市内では家庭菜園のブロッコリーにナタネのような黄色い花が咲き、遺伝子検査でGMナタネと同じ除草剤耐性を持つことが分かった。

 同会は河川敷などに繁殖しているセイヨウカラシナとの交雑を懸念する。すでに愛知県内で交雑のセイヨウカラシナが見つかっており、GMナタネを調査、研究している四日市大非常勤講師の河田昌東さんは、「生命力の強いセイヨウカラシナが交雑で除草剤耐性を持てば、一気に広がって在来の植物を駆逐してしまう。GMナタネの抜き取りなど、行政が対策を取る必要がある」と指摘する。

 同会は22日、名古屋市中村区の愛知県産業労働センターで調査結果を公表し、シンポジウムを実施する。

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