日本産科婦人科学会周産期委員会の斎藤滋委員長(富山大医学部産科婦人科学教室教授)は4月22日の記者会見で、日本で新型インフルエンザによる妊婦の死亡がないことについて、医療機関の早期受診や抗インフルエンザウイルス薬の早期投与、ワクチン接種の優先順位が高かったことが功を奏したとの見方を示した。その上で、抗インフルエンザウイルス薬の早期投与による副反応の有無について、学会として調査する方針を明らかにした。

 WHO(世界保健機関)は新型インフルエンザによって重症化、死亡するリスクの最も高い3グループとして、2歳以下の小児、ぜんそくを含む慢性肺疾患を有する患者と共に妊婦を挙げている。これを踏まえ厚生労働省が、妊婦のワクチン接種を医療従事者に次いで優先した経緯がある。
 22日現在、日本での新型インフルエンザによる妊婦の死亡はなく、入院も約70人にとどまっている。

 斎藤委員長は会見で、ワクチンを早期に接種できたことが、妊婦の重症化を防いだとの見解を示した。また、同学会で抗インフルエンザウイルス薬の早期投与を呼び掛けたことも、功を奏したとの考えを強調した。
 その上で、抗インフルエンザウイルス薬による副反応がなかったかどうかは、調査する必要があると指摘。製薬会社の市販後調査に学会として協力し、母子に副反応がなかったかを調査する方針を示した。

 斎藤委員長は、年内に母子5000組の症例を集め、問題がなければ来シーズンも積極的に抗インフルエンザウイルス薬を使うよう呼び掛けたいとしている。


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