JJです。


福島第一原発の1号機に対して、「水棺」作業を28日にも本格的に開始するとのニュースが流れています。


原発に関して、何の知識もない一般人の私ですが、なぜか、イヤ~な感じがするのは、なぜだろう・・・。


1)水漏れの調査は十分なの?

以下の記事によれば、「東京電力は、27日注水量を現在の倍に試験的に増やし、その後、ロボットで建屋内を2台で約2時間調査したが、格納容器からの水漏れはなかった。」


水漏れの有無を、どうやって判断したのか?具体的な方法について、記事では判りません。ロボットが、格納容器の周囲をぐるぐる廻って、カメラで表面を見ただけなんでしょうか?


表面が濡れる程度の漏れを、カメラの解像度、ライトの当たり具合も関係するでしょうが、果たして、しっかり捉えることができるのでしょうか?


同記事の中でも、「経済産業省原子力安全・保安院は、格納容器からの水漏れについて「まだ可能性はある」と指摘。東電も「ロボットで見ていない部分は不明」としており、・・・」とあります。


小さな亀裂があって、水圧をかけることで、ある時、その亀裂が避けて、高濃度汚染水が、一斉に溢れ出す・・・といった危険性は、ないのでしょうか?


2)一営利企業が主体でやる作業なのか?


以下の記事でも、「水棺」作業を行うにあたっての主語は、”東京電力”になっています。


原子力発電所自体は、たしかに一民間企業である東京電力が運転していたということで、今回の事故の損害賠償といった責任が、東京電力にあるというのは、理解できます。


しかし、いま、行おうとしている「水棺」作業などが、さらなる事故のリスクを持つならば、それは、一企業に任せるべき作業の領域を越えているのではないでしょうか・・・。


もちろん、経済産業省原子力安全・保安院が、東京電力と協議の上、方針を決定し、進めている作業なのでしょうが、元々今回の原発事故の原因と言われている、”外部電源が失われた時のバックアップ体制の不足”を、数年前から、指摘されていたにもかかわらず、保安院は、これを東京電力に是正させることが、できなかった。


つまり、一度失敗している東京電力と原子力保安院に、今回の「水棺」等の作業の判断、実施決定権を、預けていて、いいのだろうか?


もちろん、東京電力、原子力保安院の他に、彼らをサポートする政府、関係団体が、一致協力して、事に当たっているのだとは、思いますが


それなら、主語が、「東京電力」ではなく、政府によって緊急招集された「福島原発対策本部」といったものが、主語、主体となるべきではないでしょうか・・・。


組織名なんていうのは、どうでもいい。実態が「全日本」ならいい!というご意見もあるかと思いますが、名を連ねていない人達の気合いは、やっぱり、低くなってしまうと思うんですね・・・。


もしかしたら、さらなる二次事故の可能性のある「水棺」の作業を、一企業が行う!というのに、どうしても、”違和感”を感じるJJでした。


お昼に、ながながと、スイマセンでした。


以下は、時事ドットコム掲載の記事抜粋です。


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格納容器に水漏れなし=1号機をロボット調査-「水棺」作業へ・福島原発

 福島第1原発事故で、東京電力は26日午後、1号機の原子炉格納容器を水で満たす「水棺」作業に向け、原子炉建屋内をロボットで調査した。


格納容器からの水漏れは見られなかったといい、同社は27日にも注水量を現在の倍に試験的に増やし、水棺作業を進める。東電によると、ロボットが1号機建屋に入ったのは17日以来2度目。


建屋内を2台で約2時間調査したが、格納容器からの水漏れはなかった。建屋内の放射線量は最大毎時49ミリシーベルトで、前回と同レベルだった。

 東電は核燃料棒冷却のため、原子炉に1時間当たり6トンの注水を行っている。27日以降、これを試験的に最大14トンにまで増やし、再び6トンに戻す。圧力や水位に問題がなければ、水棺作業を28日以降に本格化させる。

 ただ、経済産業省原子力安全・保安院は、格納容器からの水漏れについて「まだ可能性はある」と指摘。東電も「ロボットで見ていない部分は不明」としており、27日の注水結果によっては、水棺作業の開始はずれ込む可能性もある。

(2011/04/26-23:18)