2011-06-28 02:03:47

日本の繁栄と衰退に霊性をみる話

テーマ:jizouの眼

美智子妃のたたずまいにはただならぬ品格が漂う。僕が皇后陛下を評するのもおこがましい話だが、才能や生きざまにおいて、また、その人格や影響力において、人々を魅了し尊敬される人間はそれぞれの分野にいるだろう。しかし、民族全体の精神性の奥の院に座を占める人は美智子皇后を除いてはいまい。


国民との精神的和解を望んだのはむしろ皇室の方かもしれない。わざわざ民間から妃を選ぶという英断はもしかしたら皇室や宮内庁の懐柔策かもしれない。いや、たぶんそうだろう。それを知りつつ美智子妃は未知なる世界に名乗りを上げた。


粉屋の娘と蔑まれながらも自らの信念を貫いていく。子育てからして自ら改めていった。想像してみるがいい。美智子妃が道を切り拓いた後を辿ろうとした雅子妃でさえあのストレスである。皇室とは尋常ならざる世界であろうことは誰もが知っている。しかし、その内幕が公になることはない。実際にはほとんどの国民が皇室の内部を知ることはない。陛下より切に請われたとしても、秘密に埋もれ隠された世界に民衆の代表として彼女は一人乗り込んでいったのである。そして、日本の母となった。僕はそこに大きな霊性の働きを感じる。


戦後の日本の繁栄は生き残った者たちの力というより命を落とした数百万という人々が見た夢の実現なのではないだろうか。母の力を借りて。夢はやがて覚める。美智子妃の齢も残りは限られている。たぶんそのとき、死者たちも夢から覚め、戦争を知る最後の一人と一緒に全きあの世に旅立ち、日本の米国頼みの虚ろな繁栄はそこで終焉を迎えるだろう。


それは、高齢化社会の到来と共に忍び寄ってくる。少子化や既婚率の低下、人口減少等々。泥沼政界や官僚組織の硬直化、産業界の効率至上主義の変わらぬ景色をみれば、これまでの繁栄は現に今生きている者たちやこれから生まれてくる子供たちの未来を想定したものではないことは明白である。繁栄は結果として単に経済の力が世界第二位であったというだけの話である。それでも、その内訳をみれば、小さな国の予算を何十も合わせたほどの大借金を抱えているのである。


僕はただの悲観を述べているわけではない。日本の繁栄は単に呪縛であって、その呪縛が必然的に解かれるときが来るだろうと思うのだ。霊的な力を考慮に入れた洞察なくして呪縛からの正常な開放はあり得ない。


古来より日本は「運」がいい国だと思う。天皇制もしくは人民ははこの「運」を使って生き延びてきたのだ。だが、「運」だけに頼れない時代がやってきているという自覚が必要なんだと思うのである。・・・つづく

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