皆さん、おはようございます❗
自由が丘こども図書館館長ありさです。

久々、自由が丘こども図書館に戻って参りました。いろいろと報告したいことがあるのですが、まずは近々のものからです

いつもお世話になっている朝活で、「空腹」をテーマに、『はらぺこあおむし』の製作背景や作者を掘り下げていくことで、エリック・カールの新しい魅力を発見するという発表をしました。


1969年に、出版されてから絶大な支持を得ている絵本『はらぺこあおむし』

この作品をつくったエリック・カールはどのような人生をおくったのか、どのような時代背景に生きたのか、それらが作品にどのような影響を与えたのか、読み聞かせを交えて解説しました。

一見、様々な紙を切り貼りコラージュが特徴的な作品ですが、実はこの切り貼りしている紙はテッシュペーパーにアクリル絵の具を染み込ませて、乾かして、さらに色を重ねたり、絵の具をつけたブラシで模様をつけたものなのです。

身近にあるものを画材として使う発想力や特徴的な鮮やかな色を生み出すきっかけになったのは、カールが尊敬する三人の画家からの影響があります。

色の魔術師と呼ばれ、強烈な色彩と激しいタッチが特徴的なアンリ・マティス

デッサンや遠近感を無視して、心に感じたままの抽象世界を描くパウル・クレー

そして、パウル・クレーと同じく、新しい美術に挑戦する「青騎士」という画家のグループに所属していた

フランツ・マルク

特にフランツ・マルクの描いた『青い馬』に少年時代のエリック・カールは感銘を受けます。

エリック・カールが少年時代のドイツは、ナチスによって支配され、愛国や戦争を讚美しない芸術は「堕落した美術」として排斥されていました。

カール少年は、通っていた学校の美術の先生にこのフランツ・マルクの「青い馬」をこっそりと見せてもらえたのでした。

「残念ながら、学校では自由な美術をおしえることができない。しかし見てごらん。フランツ・マルクの絵はすばらしくのびのびしてるだろ?ナチスのやつらはまったくわかっちゃいないんだから」

カールの絵の才能を見いだし、まわりの大人と違うことをはっきり言うクラウス先生に、鮮やかな青い馬にカールは衝撃を受けました。

現実では、ありえない青い馬や紫色のきつね、オレンジ色の象、誰にも禁止されないで、想像の力を爆発させて、自分の感じるままに自由に描く。

ほんとうの絵を描く幸せを謳った『えをかくかくかく』という作品で、カールは自由に表現ができるすばらしさが伝わってきます。

その後の絵本製作にもこの経験は活かされます。『はらぺこあおむし』に穴が空いているのは、子どもには触って楽しむ絵本があると感覚が刺激されておもしろいのではと考えたカールが施した工夫でした。

出版当時は、絵本をおもちゃにするなんてと保守的な図書館や教育・出版機関から批判がありましたが、その後、『はらぺこあおむし』が子ども達の定番の絵本になったのは言うまでもありません。

エリック・カールの豊かな色彩と自由な発想力は抑圧された戦争時代に見た、鮮やかで革新的な絵によるものだった。

幼い子ども向けだと侮られがちな絵本の背景には、作者自身が経験したことや感動したものが反映される。作者の人間性そのものが現れてくるということが、調べるうちにわかりました。

図書館員として、絵本に関わるものとしては、作家さんに言いたいのは

「絵本を通してあなたを見るのだから、あなた自身が恥ずかしくないものを出しなさい。自分に嘘をつくな。媚びるな。」

ここまでいうと喧嘩越しですが、子どもだからこそなめんじゃないのよ!といいたい作品が多いからいっちゃいたくなる。


絵本紹介タイムでは、絵がおいしそうで、各絵本の作家さんのエピソードも聞けて、満腹で大満足でした。

おとなの絵本プロジェクトの皆様ほんとにいつもありがとうございます。



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