学園太平記 ~北校軍と南校軍の激戦編~ | 犬小屋チャンプルー

犬小屋チャンプルー

犬己那池の、オリジナルの小話やイラストをもさもさ更新するブログ。
最近は、歴史創作(南北朝~戦国時代)がメインになっています。

※注意※

この話はフィクションです。

歴史創作・パロディが苦手な方は、撤退して下さい。






それでも大丈夫な方のみ、以下からどうぞ。↓






園内の各所で、激しい戦闘が繰り広げられる。

そんな中、ジェットコースター付近に陣取った登子の部隊は、時氏の部隊と激突した。

しかし、時氏の狙いは大将である登子ではない。

彼が狙うのは――


「佐々木道誉。俺の出世街道を閉ざした恨み――今日こそ晴らさせてもらうぞ!」


武器である鉄パイプを振り上げながら、彼女に襲い掛かる。

対する道誉は、あくまで落ち着いていた。


「あら、まだ根に持ってたの? 貴方ってホント、美しくないわね」


そして、スカートの下から取り出したトンファーで鉄パイプを受け止めると、


「だから――私が美しく散らしてあげるわv」


艶然と笑って、それを弾き返した。

二人はジェットコースターのレールの上に跳躍すると、足場の不安定な中で戦い始める。

それはジェットコースターよりも危険で、且つ、見る者を魅了させる戦闘だった。

だが、全体的には、時氏隊が登子隊を圧倒していた。


「くっ、このままじゃ味方が危ないですわ。早く退却命令を出すよう、尊氏さんに連絡を……!」


登子は焦る指先でスマートフォンを操作し、尊氏に電話をかけようとする。

手でそれを遮ったのは、


「その必要はない」


「則祐さん?」


怪訝そうな表情で、隣に立つ則祐を見上げる登子。

そんな彼女の目をまっすぐに見つめて、則祐は深く頷いた。


「仲間を信じろ。ともに戦ってきた彼らの力を。宮様なら――いや、尊氏様もきっと、そう言うはずだ」


「仲間の、力……」


そう呟く登子の耳に、懐かしい声が聞こえてくる。


「その仲間とやらに、俺たちも加えてくれないか」


現れたのは、高時たち旧北条生徒会の役員。


「正義と可愛い女の子の味方・ボートマン、またまた参上ッスよ!」


「コラッ、俺より目立つんじゃない!」


長年や高家などの卒業生たち。


「則祐の言う通りだ。諦めるのはまだ早いぜ」


「ネット上でも、おぬしらを応援する書き込みが増えておるぞ」


そして、円心や兼好たち教師も。

思わぬ援軍の登場に、登子の目に嬉し涙が光る。


「皆さん……ありがとうございます。これから、巻き返していきましょう!」


登子の呼びかけに呼応して、味方内から雄叫びが怒涛の如く湧き上がる。

やがて、その勢いに押されて、時氏隊は敗退していった。


   ***


登子隊vs.時氏隊の戦闘。

史実における「神南合戦」辺りの話になります。

今回は久々に、道誉の戦闘シーンが書けて楽しかったです♪

そして、最終決戦らしく、今まで登場した人物たちも出してみました(笑)。


↓ブログランキング参加中です。


にほんブログ村



人気ブログランキングへ