北海道の公立学校で、現場の教職員と校長が職場で労使協議する「校長交渉」が北海道教職員組合(北教組)の調査した学校の9割超で行われていることが、同教組の資料から19日、明らかになった。道内の「校長交渉」には「学校運営の全責任を負う校長の権限を制約し、学校教育をゆがめる温床」(文部科学省幹部)と指摘されている。北海道教育委員会(道教委)も全道規模の実態調査に乗り出した。

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 北教組が平成20年度に道内の学校で実施した「権利点検調査」によると、「校長が(学校で組合との)交渉に応じる」と答えた組合が90・4%にのぼり、前年度88・9%より増えていた。

 「交渉回数」は年「6回以上」が81・4%で前年度調査77・3%より4・1ポイント増。「交渉」のやり方も「分会役員で交渉」が90・8%だが、「全員で交渉」としたのは1・2ポイント減の7・2%。さらに「交渉結果」をメモにまとめ、校長の言質として確認する「口頭メモ確認」は64・7%(前年度63・3%)あった。やりとりを正式な労使による確認書として取り交わす「文書確認」も4・8%(同7%)あった。

 北教組では「交渉権の確立」と「権利の定着・拡大」が重要として、組合員に職場教師全員で毎回校長と交渉するのが原則としている。さらに、交渉の開催要求を校長に必ずのませ、確認したことは文書にするよう呼びかけていた。

 交渉自体は違法ではないが、地方公務員法では55条で労使交渉の進め方を具体的に定めており、議会の議決事項や法令、人事、予算、校長の権限事項を交渉議題にすることを禁止している。議題や時間、場所、出席者など必要な事項をあらかじめ取り決める予備交渉も義務づけている。さらに原則、組合の分会には交渉出席の資格はないとしている。

 ところが、北海道では、人事や教育内容など校長の権限で行うべき項目が議題にされ、予備交渉などの規定も無視されることが多い。「交渉」への出席者も分会長を含めた全教職員が出席、組合員が校長を取り囲み、校長の話に次々と怒号を浴びせたりする「糾弾集会」と化している学校も多いという。

 事態を憂慮した道内の教委からは「分会は当然に交渉当事者となるものではない」と通知を出したところもあるが、無視されているのが実情だ。

 道教委では「さまざまな服務上の指摘がされており、事実関係を確かめる必要がある」と、調査を急ぐことにしている。

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