Power of Love 16~貴女を蹴落とすタイミングを見計らってる | かおり流 もうひとつの「宮」

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このお話は皇太子殿下のご学友インとヒョリンのサイドストーリー「Power of Love」です

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Power of Love 1~どうだった?うまくやれた?


バスルームでシャワーを浴びながら 初めて彼を受け入れたあの日から
私達はその夏 何度もした…
初めての大舞台なのに… 合間を縫って 時間も場所も顧みずに…何度も彼と
私ってこんな馬鹿な女だったのね////

「もう行かなきゃ」
「ヒョリン…なんかごめん お前…大事な公演の真っ只中なのに
俺 こんな獣みたいにお前を求めるなんて…こんなはずじゃ無かったのに////」
汗ばんだ肌が密着して気持ち悪いはずなのに それさえもが心地良い
でも私は その心地良い腕を巧みに抜け出し 見事にスイッチを切り替え 身支度を整えて稽古場へ向かう
「仕方ないわ コレはリサの策略だから(笑)
バレエの世界でも ライバルは蹴落とし合うのよ? 仲が良くてもね
実はね 少し前に アンダースタディー(万一に備えて主役と同じ演技を準備しておく代役)が 主役を蹴落とすある汚い陰謀を目にして 上層部に告発しようとしたんだけど… リサに止められたの…」


「ヒョリン 此処では誰もが明日は我が身なのよ
貴女も舞台に立ちたかったら裏事情に目を瞑って前だけ見ないと 足を掬われるわよ?」
「見て見ぬふりをしろって言うの?」
「足を掬われる人にはね 掬われるだけの理由があるもんよ

そうでなければ必ず自力で這い上がって実力を証明できるの

その事を 総裁も監督も指導者達も解っているのよ
見てみぬふりとは違うの」

「でね…リサったら 貴女を蹴落とすタイミングを見計らってる なんて怖いこと言うのよ?」
「げ…マジ?じゃあ俺 リサにまんまと嵌められてお前の足を引っ張ってしまったのか?」
「くくくっ 平気よ!私 失敗しないから 見てて これまで以上に輝いて見せる」
「やっぱりお前 ミン・ヒョリンだな」
「でしょう?」
群舞は周りとの連携が重要 私はインとあんな事しながら なに食わぬ顔で見事に演じ切って
インとの関係が私にとって少しもマイナスにならない事を リサに見せつけた

壁を克服した彼女に 私はずっと甘えてた
これからどうするの?もう甘えないでよ?
言わないだけでそう思ってるはず
対等に張り合える真のライバルと認識していいのか…おそらく私を試したんだわ
「ヒョリンには敵わないわ…浮ついて崩れるどころか良くなるんですもの お見それしました
てか 恋人から吸い取ったエネルギーで演じたんでしょ?」
「もう!リサ!なんてこと言うのよ!!」
でも あながち間違いでもないのかも…愛の力?

そんな去年の夏だったけれど…

芸高祭にチェギョン妃からの告白 大学就学能力試験 合房失敗に 卒業式の小麦粉事件 シンとチェギョンに色々有った事は私よりも読者のみなさんの方がご存知でしょうけど
私だってあれから色々有ったのよ?
バレエも 恋も 友情も…
それから 母さんが倒れたときは 自分の所為だって大騒ぎしたの
あとから思えば大したことでは無かったんだけれど
私ったら自分のエゴで母さんを放って置いたから罰が当たって一生会えなくなるんじゃないかと 取り乱して 何もかも放り出して帰りたいって泣き喚いたことだってあるの…
リサにもインにも凄く迷惑かけたわ
遠く離れていると 想いが強くなってしまうのね
そもそもバレエは奥様の薦めで始めたんだし 母さんの家政婦の収入で無理してやってるわけでもなく 旦那様から充分に支援して頂いてる
その上シンのお母様…皇后さまからも 騒ぎに巻き込んだお詫びに 宮で芸術家を育てる財団を設立するその第一号にと仰って頂いて…
母さんには こんなに良くして頂いてるのに馬鹿ねって叱られたわ

私とリサは今年も ロイヤルバレエ団の夏の公演を控えている
勿論インは今年も長期滞在のためにアパルトマンを借りて…
何よ…何か言いたげね…
去年は覚えたての味に溺れて獣みたいに我を忘れてしまっただけよ 少しは落ち着いたわ?
だけど 長期滞在できるのは夏だけなんだもの良いでしょう?
公演の合間だろうと 充電しなきゃ!それは絶対に譲れないわ
Power of Love!!インの愛は私の力なんだから!!

先週インのアパルトマンでフランス映画を見ていたら シンから電話が有って今年は夫婦揃って訪仏するって言うから 二人で迎えに行って驚かせようと決めたの
インは寄宿舎まで迎えに来ると言ったけど 断ってバスに乗ってきた
たまには外で待ち合わせるのもいいじゃない?
「大丈夫よ 空港で待ち合わせましょう?
楽しみだわ~ シンの最愛の奥さんにやっと紹介して貰えるのね」
「おいおい あんまりアイツらをからかうなよ?
まだ波打ち際の出来たての砂の城みたいに 小さな波で崩れそうな程危ういんだから」
インは 久しぶりにシンに会う私のワクワク感に電話越しでも気付いてたみたい
「いくらシンに愛されてるからって 皇太子妃がお飾りじゃダメでしょ?
韓国のイケメン皇太子夫妻の真相はどうなのか フランスでさえ賛否両論 諸説あるのよ?
二年連続で大事な交渉に挑むシンを ちゃんと支えられる子なのかしらね~」
「そんな事…
あ ごめん別の電話だ もう切るよ
じゃあ 空港で会おう 多分去年と同じVIPルームだから」

その角を曲がると… スラリと長い脚を組み 相変わらず綺麗な横顔 
韓国の皇太子イ・シンが 壁に背を預けて佇んでいた
「シン!」
ゆっくりとこちらを向く彼の表情がぱぁっと華やぐ んふふ大成功
「ヒョリン!」

 

 

 

今日もお読み頂き ありがとうございます好
亜友未 この続きまたいつか というわけで 本編へ半ば強引に繋ぎました(笑)


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