『光』 土居伸光
こんばんは。
神谷です。
土居伸光氏の『光』は、以前にも、紹介しています。(一回目 、二回目 )
とても、学ぶことの多い本です。
斎藤一人さんや、小林正観さんが、
「ガンになるということは今までの生き方の間違いを教えてくれることだ。」
というふうに説明していました。
「なんとなくわかるかな~」
のレベルでした。
『光』に、末期がんにかかった主人公の妻の言葉があります。
この、妻の言葉を聴いていると、生き方の間違いというものの片鱗を垣間見ることができます。
あまりに唐突な質問だった。
心がなにかを食べるなんて、そんなことを考えたこともなかった。
訝る僕に、
「心はね、私の心は、この私の思いを食べているの。
食べ物には好き嫌いがあって、嫌いなものは食べないで済ませることができるけど、心はとても素直で、好き嫌いというものがなくて、私の思いや考えることをそのまま食べて、それが心の栄養になっていくの。
身体に良くないものを食べたら、病気になるように、心も悪いものばかり食べ続けたらおかしくなるのよね。
私は心に悪いものばかり食べさせてしまった」
妻は自分を責めているのでは?
そんな印象を抱いたのを、ぼくは思い出した。
「そんな馬鹿な。
お前はたまたま運が悪かっただけ。
事故に遭ったみたいなもんだよ。
お前に何の責任もない。」
妻は僕の言葉に首を小さく振った。
「たまたま偶然と考えるその行きつく先は『私はなんと運のない人。
どうして私がガンに?
私は何か悪いことをしたの?
神様は不公平』だった。
何度考えても、そこにしか辿りつかない。
そんなどうしようもない思いを、私は自分の心に食べさせていた、ということに気づいたの。
これでは身体どころか、心さえも滅ぼしてしまう、と思った。
せめて心だけは、滅ぼしたくない。
心が滅べば、私は私でなくなってしまうような気がするから」。
身体は滅んでいくとしても、心は滅ぼさない。
「理解した」「腑に落ちた」とは簡単には言えませんが、この言葉が染み入りました。
中村天風さんも病だからといって、心までそれに冒されてはいけないと言っています。
ひとつは、普段から、心が健康になるようなものを、心に与えてあげましょう。
もう一つは、身体を病んでも、心まで病ませないようにしましょうね。
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