アキレス腱の横を押すと激痛! | 札幌市北区の整体院 碧い宙 臨床報告
身体の痛みの原因には肉体的ストレスと精神的ストレスがあります。

スポーツマンのアキレス腱の痛みも同じで、繰り返される肉体疲労からもアキレス腱は痛くなりますが、試合が近づくにつれ大きくなるプレッシャーや対人関係による精神的ストレスからもアキレス腱は痛くなります。

回復させるのにどちらが難しいかと言いますと、やっぱり精神的ストレスから来る痛みの方が治りにくいのは明らかです。



20代 男性

陸上の短距離の選手

主訴 アキレス腱の痛み 膝周りの張り感 ハムストリングが伸びない

2週間後にシーズン最後の大事な大会があるので、なんとか疲労を取ってもらいたい。


チームの中で1年間通してトレーニングをこなしていく。

追い込む時期はかなりハードなトレーニングが続き、疲労もかなり溜まってくる。

いつもアキレス腱やハムストリングが痛くなるのは大会の1ヶ月くらい前からが多いかも。

仕事は以前は営業だったが今は経理関係にかわって、まだまだ分からないことだらけ。



スポーツ選手の大会間際の筋肉異常や肉離れは、精神的なプレッシャーから来るものがほとんどです。(ご本人は疲労のせいと言うのですが・・・)

患者さんは「身体に症状として表れるほど考え込んでいないし、プレッシャーには強い方!」と思っている方がほとんどですが、中には「自分は練習中は強いけど、試合では勝てない方なんですよね~!」とプレッシャーに弱いことを素直に感じている方もおられます。


今回の患者さんにも、アキレス嫌の痛みの原因について施術前にお話しさせていただいたのですが、精神的ストレス理論については「誰でも日常的にそれくらいのストレスはあるでしょう。そんなのを気にしていたらスポーツなんてやってられませんよ!」とアッサリ切捨てられました。


しょうがないので、解説を止めて、すぐに施術に入りました。

アキレス腱や膝やハムストリングに影響している全身の筋肉をざっと確認したところ、特に大きな疲労が溜まっている様子も筋肉異常も無く、「この筋肉の柔らかさで、筋肉の萎縮や痛みを感じているのなら、やっぱりストレス性だな!」との結論に達しましたが、ご本人はその理論を受け入れられないとのこと。


ストレスが原因の場合、ストレス治療をすればいいだけなのに、それでアキレス腱の痛みは消失して、またいつもどおり走ることができるようになるのに、なぜか頑なにストレスを認めず、ストレス治療(カウンセリング)を嫌がります。
私たちはたくさんのストレス障害を改善してきた経験上、アキレス腱の痛みの原因は分かっておりますが、患者さんの中にはその原因に対するアプローチを拒む方がおります。
こうなってはお手上げです。


せめて肉体的な疲労だけでも完全に取ってあげて、「動きが軽い!アキレス腱の痛みも大分楽です!」という状態にまで回復させてあげようと、時間をかけて、かなり複雑な見方での施術を行いました。

その結果、「アキレス腱の痛みは大分和らぎました。押すと少し痛いけど、今の状態なら走れそうです。」というところまで回復しました。

しかし、これでは一時的に良い状態になっただけなので、「筋肉さえ緩めておけば全力で走ってもアキレス腱の断裂や肉離れを起こす心配は無い!」ということにはなりません。

オリンピックに出場する様な世界の超一流の選手たちは、大会に向けて1年間通して相当ハードなトレーニングを積み重ね、大会当日には筋肉疲労が0に近い状態にし、大会に臨みます。

しかしそれだけではダメで、疲労を回復させるよりももっと大事なことはメンタル(精神の安定)であることを選手たちは理解しております。

勝つことに意識しすぎて、プレッシャーがかかり、筋肉が萎縮してしまったら、いくらマッサージをしても筋肉の萎縮を解放することはできません。

プレッシャーの問題をうまく解決できなかった選手は、いくら一流であっても、スタートで肉離れを起こして棄権!という残念な結果になってしまうわけです。

そういう場面はオリンピックでもたまに見かけますよね。

メンタルの重大さを理解できない選手は、大会前の肉離れや筋肉異常を毎年繰り返しておりますので、こんなもったいないことはありません。

「誰よりも速く走るためにトレーニングを積んでいる走りの専門家なのに、思いっきり走るとケガをするからゆっくりしか走れない。」というのでは・・・。


毎年大会のシーズンになると、マラソン・短距離・ハードル・高飛び・砲丸投げ・・・などの選手がケガの回復のためや、全身のケアのためにご来院されます。
そのうちの9割くらいの選手たちは原因を柔軟に受け入れてくれるので治療結果が良好で元気に大会に臨まれますが、1割弱の方はせっかく来たのに一番必要な治療を拒否して帰られます。

改善出来るのにもったいないですし、とても残念です。

気持ちは分からなくもないのですが、手技で治るものと、手技だけでは治らないものがあるんです。




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