アニマルセラピスト上級筆記試験に高得点で合格し、歓喜するちひろでしたが、協会の統括本部から小論文の課題が送られてきました。

ちひろの山形での生活は残りわずかになっていました。

 

青空の中、天まで伸びるさくらんぼの木

 

小論文試験のテーマは「現在、世界中で・・・少子高齢化社会・・・アニマルセラピー・・・あなたの考えを原稿用紙4枚(1600字)程度で述べてください。」でした。

 

ちひろ:「どうしよう・・・時間がない。」

 

困惑しているちひろを見て、また院長が小論文の書き方についてアドバイスをするのでした。

 

院長:「いやあ~、小論文が残っていたことをすっかり忘れていたよ。でも、あわてることはない。小論文は論理的に自分の考えを述べればいいだけだから難しく考えることはないんだよ。但し、小論文と作文は違うから注意することだ。文章をみるとその人の考えや人となり、表現力、意気込みなどが総合的にわかるから、小論文は大学入試にも取り入れられているんだよ。単なる暗記力や記憶力とは違った能力がわかるからねえ。協会のアニマルセラピスト資格認定システムは本当にすばらしいね。さあ~、時間がないから今からまず素直に自分の考えを文字にしてみたほうがいいよ。」

 

ちひろ:「はい。わかりました。」

 

院長:「小論文を書くためにはね、まず、問題文中で出題者が何を求めているかを把握することだ。次に、問題文中のキーワードをまるで囲むこと。それからキーワードについて求められていることとどう関連するか考えて箇条書きし、文章にしてみること。各キーワードについての文章のまとまりを段落とすること。段落をパズルのように並べ替え、接続詞を用いて論理的になるようにつなぐこと。最後に推敲して誤字や脱字がないか、加筆修正部分がないかをチェックするんだよ。わかったかい。」

 

ちひろ:「は~い。」

 

元気よく返事はするものの何を書けばよいか悩むちひろに院長は言いました。

 

移動中の往診車の中でのセラピー犬Koro(トイプードル、4歳、メス)(ちひろ撮影)

 

院長:「キーワードから『マインドマップ』を作ってみると自分の考えが整理され、発想が豊かになっていくから試してごらん。」

 

ちひろ:「先生、『マインドマップ』っていったいなんですか。」

 

院長:「ごめん。説明していなかったねえ。『マインドマップ』はね、トニー・ブザン(Tony Buzan)という人が提唱した思考・発想法の一つで、頭の中で起こっていることを目に見えるようにした思考ツールのことなんだ。描き方は、キーワードやイメージを中央に置き、そこから放射状にキーワードやイメージを広げ、つなげていくんだ。思考を整理し、発想を豊かにして、記憶力を高めるために、想像 (imagination) と連想 (association) を用いて思考を展開する。複雑な概念もコンパクトに表現できるし、理解も早くなるから、注目されているんだ。人間の脳の意味ネットワークと呼ばれる意味記憶の構造によく似ているから理解や記憶がしやすいといわれているんだよ。」

 

ちひろ:「『マインドマップ』って、おもしろい方法ですね。やってみようかなあ。」

 

院長:「もし、小論文を書いていて書くことがなくなって行き詰まったら試してごらん。」

 

ちひろ:「ありがとうございます。」

 

数日したある日、ちひろは完成した小論文を統括本部に提出したのでした。

 

山形本部:育成犬(ボルゾイxエアデールテリアミックス犬)とたわむれる西川山形本部長(ちひろ撮影)

 

 

(平成29年3月23日)

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