国際開発ジャーナルという、開発協力関係者の専門誌があります。
(ココデス http://www.idj.co.jp/books/j.html )
実は2008年9月号から連載で小林泉氏(大阪学院大学教授 農業経済博士)による「水没国家 ツバルの真実」という連載コラムが組まれています。すでに3回出されています。まだ続く気配です。
これを読んで、「うー・・・」とうなってしまいました。
ご存知ツバル諸島は、海面上昇のため水没する島として、マスコミやNGO関係者に取り上げられ、、「地球温暖化」の被害の象徴として扱われてきました。JICAなどの調査結果を踏まえた小林氏の主張によると、それはチガウというのです。
過去3回連載された小林氏の主張を以下簡単にまとめてみます。
(1)ツバルの毎年2月から3月の大潮の満潮時に地面から湧き出る海水の噴出現象は、海面上昇とは無縁である。
(2)大潮時に地表から水が噴出す現象は以前からあった。
(3)フナフチ環礁に1993年に潮位計が設置されたが、過去10年間目立った潮位の上昇はなく、海面低下の報告もある。
(4)ツバルの人口増加、グローバル化によるゴミ廃棄汚染による、有孔虫(ゆうこうちゅう)の激変が、海岸侵食をもたらし、深刻な浸水状況を生み出している。
(5)ツバル諸島の人口の自然増加(1973年には831人だったのが、現在は5300人)にあわせて、オーストラリア、ニュージーランドの海外出稼ぎ労働者3,000人(キリバスから2000人、ツバルから1000人)を解雇、帰国させた政策により、人口圧力はますます増しており、環境破壊の一因になっている。
もし、これがホントウなら、地球温暖化 → 海面上昇 → ツバル諸島の被害、といった構造は、マスコミや温暖化に反対する活動家の早とちり、ということなのでしょうか。専門家でない私には、まったく判断できないところです。
誰か、これについて詳しい方、ぜひコメントお願いします。