中学生の頃の私。
可愛らしくはしゃぐタイプではなく、
「大人っぽい」と言われることが多かった。
いつも頬杖をついて、ぼんやりと冷めた様子で
授業を受けていた。

大原先生の授業は退屈だった。
老いた彼は、ネクタイこそ締めていたが、
いつもヤマブキ色(!)のジャージを羽織り、
上履きの汚さは有名だった。

そんな彼が教えていたのは理科。
滑舌が悪く、何を言っているか時に不明。
授業は面白いわけない。
話を聞いている生徒はいなかった。

ある時、クラスで一番の悪ガキが言った。
「面倒くせぇ。覚えらんねぇーよ。
こんなの将来何の役に立つんだよ!」

大原先生はどもりながら言った。
「直接役には立たないかもな。
で、でもな、与えられた問題に向き合ってな、
答を出せるよう努力をするってことが大事なんだ。
そ、そうやって力がついてくるとな、
いろんなことが出来るようになるんだな。」

しぃ~ん。誰も反応しなかった。聞いてなかった。
でもなぜか、私のなかで、ドラがゴォォ~ン✨
体中に響き渡った。

あの日以来、困難な事があると、
いつも先生の言った事を思い出して噛み砕く。

大人になって数十年経った今でも、
あの日の先生の顔を思い出す。上履きも...

先生、お元気ですか?
ありがとうございました。

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ノラさんのブログからお借りしました。
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