2012年10月26日(金) 10時15分11秒

19年ぶりの洪水に 巻き込まれたのか 呼び寄せたのか

テーマ:レポートだしなさい
ジャミラ!  


8時起床。何やら不穏な響きがしていたのは朝6時の時点で気づいていた。気づいてはいたが、目をそむけ、まさかそんなと知らぬふりをしていた。

しかし、どうやら来ちゃったみたい。

台風。

横殴りってこれダヨ!と言わんばかりの横殴りの雨。確か今日は、木曜日。確か今日は、僕がマニラへ戻る日。ちょうど2日前に、何やら船+バスの7倍もする飛行機のチケットを入手していなかったっけ。

どうしてくれよう。

大体こうなることは分かっていたのかもしれない。それを証拠に、帰国したその日の夜に観に行く予定の舞台のチケットを、友達の分はしっかり先に郵送して渡しておいたのだから。

勢いを増してゆく台風。10時過ぎにジョエルも現れ、「なんかどんどん素敵な感じになってきてるね。」と笑顔。ありがとう。「今海は、シグナル2になっちゃったから、ということは船は完全に出ないっていうことなんだ。」ああ、そうかい・・・。

「でも飛行機は波が高くたって関係ないから、まだ可能性はあるよ。ともかく12時半に空港にいってみよう。」そうだね。

先手を打つべく、翌日の舞台はもうほぼ諦めたうえで友人に連絡を取り、それでも7,000円もした飛行機に一縷の望みを託し、ジョエルの車でいざ空港へ。

うんやっぱりこんな感じ。俺が外に出ようとするとね、ザザー来るの。「ほんとだ。」車へ乗りこむだけでもびしょ濡れになる。ここガサンの町から空港まではほんの10分程。降りしきる雨の中、途中の町へさしかかると

軽く町が冠水してるじゃあないっ

家がびしょびしょになってるよ。

ああもうこれは完全に、台風に見舞われたクチだなあ~といつものことながらやるせない気持ちになる。そして空港へ到着。分かってたよ、分かっちゃいたけど望んでいたよ、そこに飛行機の待っていることを!


無人?


入口も半分封鎖された状態で、知らない人が通りすぎてもただの倉庫だとしか思わないだろうほどに空港感が失われていた。が、そこに第一村人発見!こんにちは、飛行機はどんな感じですか?

おいお前ら冗談だろ、という含み笑いを持ってして、唯一いた空港職員に「うん、ご覧の通りキャンセルだよ。」とあっさり返された。ありがとう。

「まあさ、ともかくやるだけやったよ俺たち。ハッハ!」ジョエルこいつ何か楽しそうにしてるよ。でも、ありがとうわざわざ空港まで走らせてくれて。「今日は完全にデイオフだな!やったー!帰って屋上で雨に濡れて酒でも飲も」やはり楽しんでやがる。

空港へ向かう前に、「おお空港いくのか!気をつけてな!シーユー・・・」スーン!と同じタイミングで互いにスーンと言いあったジョエルの叔父さんにも、別れて20分後に再開した。

ホテルにいても停電で何もできやしない、本も謎のアフリカ史しか持ってこなかったので、退屈のあまり、雨が少し弱くなった頃海沿いの公園へ足を運んでみた。

もしかしてこの調子で雨やんで今日船出ないかな~などという呑気な希望的観測とともに。

海、大荒れですやんかあ

山から流れてきた川が氾濫して、泥の洪水と化して海へと注いでいるのだが、勢いが凄まじく、こりゃ落ちたら死ねるね。と恐怖を覚えてみていると、その上の頼りない吊り橋を、渡ってる渡ってる。村人が一堂に会して渡ってる。

「ようジャミー!」ジョエルの知り合いの近所のおっちゃんがいたので一体全体どうしたものか尋ねてみると、「橋の向こう側のみんな、家浸水しちゃって避難してるんだよアハハ。ところでジャミ今日帰るんじゃなかったっけ?」うんそうですよまさに今日帰る予定だったのですが、「残念だなー俺の友達のタカヤはちょうど水曜にマニラに戻ってたからラッキーだったぞ!アハハ!」おっちゃんに追い討ちをかけられる。

が、本当に笑いごとではないほどに海が荒れていて、びしょびしょに濡れた家族がありったけの家財を持って逃げ出している。帰国できず、翌日の舞台を観に行かれない、飛行機のチケットを買いなおさなければならないなんてことは大した問題じゃなかろう。

そんな中でも子供達はびしょ濡れになって楽しんでいる。あの活力はどこから沸いてくるのか。若いっていいよね。


ホテルに戻ると、家が浸水した人達がディスコ用のスペースに避難していた。ジョエルが場所を提供したらしい。そして、お粥の炊き出しまで。子供達は非現実的なイベントを楽しんでいるようで、お粥めがけて列をつくってきゃぴきゃぴとはしゃいでいる。

ジャミラ!  


子供達にカメラを向けると2秒で集まり、ポーズを決め始めた。この屈託のない笑み。これが見られただけでも、嵐で島を出られなかったことに感謝したい気分だよ。



早く出たい



もう一度外の惨状を写真におさめておこうと、海の方へ向かうと、昨日一緒に遊んだボイェットがいた。「あっちは大変なことになってるよ。写真とりにいく?」いく。吊り橋を渡り、浸水した集落を歩く。川に沿って建てられていた街灯が崩れ落ちて海に流れていく瞬間を見た。今でこそ少し水がひいているが、さっきまでは家の中にまで洪水が及んでいたらしい。

山から流れ出てきた大量の土砂を含んだ水が川となり、それが海へと向かい、浜辺から100mぐらい先までは土色になっていた。単純にそれだけの量が山から運ばれてきたということだろう。

集落を奥へと進むと、道がまだ冠水していて、テレビでよくみる光景そのものになった。「フィリピンで洪水 集落が冠水」洪水ジャーナリストになった面持ちで克明にカメラに記録してゆく。

驚きなのは、こんな状況でも皆笑顔を絶やしていないことだ。「写真とっていいよ!」となんなら楽しんでいる風のおじいちゃんに声をかけられた。


帰りに、避難民のためにパンを買って帰るというので、少額ながらカンパをさせてもらい、ホテルで配る。ますますテレビでよくみる光景。

町まるごと停電しているのだが、このホテルはジェネレーターがあるので皆安心して寝られる。WiFiも使えるというのがもはや奇跡だ。

夕食も炊き出しを行うというので、キッチンへ潜入、パンスィットという春雨ヌードルを使ったスープを作るらしい。洗い物程度お手伝いをして、出来上がったら巨大なパンに入れて、皆のもとへ。

また子供達は嬉しそうに列を作って騒ぐ。外の台風は一旦落ち着いたと思いきやまた強さを増し、雷もだんだん近づいてきているようだ。

ジョエルの叔父さんのギルは、「こんなの生まれて初めてだよ。ジャミは本当に凄いタイミングで来たなおい。でもこうやって皆で助け合うって・・・ちょ・・・素晴らしいな・・・なんか泣きそうだよ・・・」そう目を潤ませていた。確かに、僕にとってもこんなのは初めてだ。3.11の被災地にも訪れたことがなかったため、炊き出しというもの自体初めて体験した。

失ったものももちろんあるけれど、それと引き換えに得られたものも大きい。
夜が更け、嵐が去ることを願いつつそれぞれ眠りについた。






とシメたいけれど、本当はあー今頃マニラの空港にいて、明日の朝の便で帰ってたはずなのになあーと、予定通りだった場合の日程を思い描いてちょっぴり悲しくなったりしていたりもした。


基本的に後悔はしない性質だけれど、思い通りにいかないときは地団駄も踏む。腹も減る。


腹、減った・・・


そういえば飯を食らうのを忘れていた・・・


部屋に残された50ml程度の水で明日の朝まで耐えよう。普通飯、忘れるかなーなんでかなー!
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