公務員試験応援ブログ by 喜治塾・五十嵐

公務員試験合格を目指して頑張っているすべての方が、やる気を最後まで維持できるよう、応援します。公務員試験に役立つ有益な情報も、随時公開します。


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娘と塾生さんに勧められて、映画「何者」を観に行きました。

公開からだいぶ経ったので大丈夫とは思いますが、

ネタバレがあるので観に行く予定の人は読まないでください。

 

 

「就活」と「SNS」、それをつなぐ「承認欲求」がテーマのドラマでした。

6人の人間関係だけが描写され、リアルな空間でのやりとりと、

ツイッター上のやりとりとが重層的に展開します。

ツイッターが現実をひっくり返し、

はたまた現実がツイッターをひっくり返すという、

最後の展開が鮮やかで見応えがありました。

 

それまで仲のよかった友達が、進学や就職という段階にさしかかると、

互いのやっかみやプライド、劣等感から、

屈折して関係がこじれていくことは私の世代でもありました。

 

自分だけ内定が得られないと、存在を全否定されたように感じ、

傷ついた自尊心を回復するはけ口として、シニカルな批評や攻撃で紛らわす。

私にも似たような経験はあります。

ですが、当時はSNSはありません。

そうした言葉は、自分の頭の中だけで消化してしまうことがほとんどでしたし、

飲み会の席でつい口に出しても周りからたしなめられて収まります。

長く尾を引くことはありませんでした。

 

ですが、ツイッターができたおかげで、

一瞬の感情の暴発を過激な言葉に込め、相手に向けずに匿名で発し、

「いいね」ボタンの反応を見てゆがんだ自己顕示欲を肥大化させる。

会話では瞬時に消える言葉が、活字として残り、

ジワジワと広まって思いがけぬタイミングで自分に戻ってくる。

一瞬の感情を言葉にしただけなのに、自分の意図を遙かに超えて、

露見したときに自他共に傷つけ合う度合いは、

SNS以前には考えられない強さだろうと思います。

 

友人との会話中もたえずスマホをいじっている主人公は、

「裏アカ」で屈折した承認欲求を満たす筈が、ますます窮地に追い込まれていく。

ネット世界からリアル世界に逆襲しようとすると、今度はリアル世界から逆襲されます。

「本心を見せない」振る舞いが常態化すると、

面接でも「創作された自分」の枠を崩すことができなくなる。

また、さまざまな情報をネットで集めることに奔走し、

情報の洪水の中で「ほんとうの自分」を見失ってしまう。

 

自分は果たして「何者」なのか。

 

映画では面接会場での1分間自己PRの場面が繰り返されますが、

誰もが同じでのっぺらぼうのようです。

私の頃はネットがなかったため、情報に頼らず徒手空拳で臨んだものです。

今時の学生より要領も悪く下手くそでしたが、

自分を表現することに今ほど不安や躊躇はなかったと思います。

これはバブル期という社会経済的背景も大きいと思いますが。

 

ほんとうに痛々しい映画でした。

SNS世代の若者達がかわいそうになります。

 

もしあなたが、

何事も気にしないで流せる「おおらかさ」を持てないなら、

SNSは捨てるべきではないでしょうか。

 

「裏アカ」の自己閉塞から飛び出して、

みじめで恥ずかしい自分をさらし、リアルな一歩を踏み出そう!

 

決して悲観的でない、すがすがしいメッセージが込められていましたよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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以前ブログで紹介したマイケル・ムーア監督の、
2003年アカデミー賞受賞作、『ボウリング・フォー・コロンバイン』を紹介します。

1999年、アメリカ・コロラド州のコロンバイン高校で、男子生徒2人が機関銃を乱射し、

同級生や教師20数人を殺傷した後、自殺したという事件を題材に、

病んだアメリカ社会の深層を描いた作品です。


この映画は直接には銃社会を告発する作品ですが、

とてもよそ事とは思えません。

私は即座に宅間守の『大阪池田小連続殺人事件』を連想し、重ね合わせました。


貧富の格差とともに、希望の格差がますます広がるアメリカ社会で、

取り残された若者が絶望し、他人を道連れに死ぬという事件が多発しています。

以前紹介した『希望格差社会』を読んで、日本社会のアメリカ化にますます危機感を覚えました。

アメリカのような国を手本にして追随するなんて、やはり小泉さん、おかしいです。


この事件を読み解くのに使える理論は、
社会学で学ぶデュルケムの『自殺論』です(公務員試験で頻出!)。


①欲望の規制力②社会の統合力が弱まったとき、

自殺は激増します。これをアノミー的自殺といいます。


欲望が肥大化して制御しきれなくなったとき、

あまりに大きな欲求不満の苦痛に、人は耐えられなくなります。

とくに性欲が人一倍強い若者ほどそうです。


今の若者が肥大化させてしまう欲望の中に、自己実現欲があります。

自己実現をして、他者から認められたいという欲望は、

容易に想像できるとおり、性欲とも密接につながっています。

これはもちろん正のエネルギーを生むのですが、

下手をすると負のエネルギーにも転じ得ます。


「社会の統合力」は「集団への愛着度」とも置き換えられますが、

個人化が進んだ社会では、こうした安全弁も失われます。

他者とつながりを築けない若者は容易に絶望し、

自分を見捨てた他者=社会を逆恨みするようになるのです。


自殺も他殺も、反社会的行為という点では共通します。

自分の絶望の代償を、自らの命をもって贖うだけで飽き足らない業の深い人は、

自分を見捨てた社会への復讐として、尊い他人の人生まで巻き添えにするのです。


神戸児童連続殺傷事件でも、少年Aの犯行声明に、「社会への復しゅう」という下りがありました。


さて、またまた暗く重い話になってしまいましたが、

実はこの映画、すごく面白いんです。

『華氏911』を見た人は分かったでしょうが、

絶望しない明るいパワーがムーアの持ち味です。


とくに途中から、川一本隔てて福祉の充実したカナダを訪れ、

同じ銃社会でありながら、凶悪犯罪の全くない、のほほんとした雰囲気を描くあたりは、

秀逸でした。

何故こうした差が生じたのか、もう分かりますよね。


この作品、個人的には『華氏911』より好きです。

機会があったらぜひ見てください。


ジェネオン エンタテインメント
ボウリング・フォー・コロンバイン
西川 潤
世界経済入門

これは受験生の間でも定評のある本だと思いますが、

234頁に、映画のことを大きく取り上げています。

経済学者の意見として、たいへん参考になりました。

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戦争は誰のためのものか?

古今東西、正義のための戦争などあったためしはないし、

戦争のたびにいかに国民が巧妙にだまされるか、

イラク戦争の虚実を暴いた問題作です。

昨年、カンヌ映画祭でパルムドール(最高賞)を受賞しました。


マイケル・ムーアは、ドキュメンタリーを独自の娯楽的センスで脚色するのが得意な作家です。

軽妙なトーンとは裏腹に、政治の悪の恐ろしさと、それにだまされる国民の愚かさが、

やり場のない怒りとともに告発されています。


ブッシュ家は政治の傍ら実業で財をなした大富豪で、

とくにサウジのビン・ラディン家から多額の資金を供与されています。

両家とも、石油産業・兵器産業と深いつながりがあり、

戦争をすればするほど儲かる仕組みを

父親の代からつくっていました。

 

こんなにデタラメな大統領が許されていいのか。

それを許している国民はいったい何を考えているのか?

エリートたちが戦争から多大な私益をあげる一方で、

職のない若者たちはやむなく戦場へと送られ、命を落とす。

ここにも階層社会の厳しい現実が投影されています。

 

ある母親は、「お国のため」と胸を張って、息子たちを軍隊に送り、

ついにイラク戦争で最愛の子を戦死させてしまいます。

ラスト近く、ホワイトハウスの前庭で泣き崩れながら母親が発する、

「私は無知だった」という悲痛な叫びが、

映画全体を通して作者が訴えたかったことだと思います。


タイトル: 華氏 911 コレクターズ・エディション

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