無節操ニンゲンのきまま生活

映画、本、歴史、旅行など
広く浅く多趣味な無節操備忘録ブログ
2015年2月よりイギリス・オックスフォードの近くで生活しています


テーマ:
中村 文則
遮光


最近読書づいています^-^
単に仕事と勉強で忙しくて、なかなか自由時間がないせいなんですがね。
電車の中がもっぱらの読書室となりますので
仕事が忙しいほど読書は進みます^-^


これは単に何かの賞を受賞(野間文学賞だったかしら?)と書いてあったのと
このタイトルのでかさに釣られて借りてきた本(笑)
だから中村文則さんなる作者がいたこと自体知らなくて、
本当に何の予備知識もないまま読みました。


この話に出てくる「私」は遮光された小瓶の中にあるモノを持ち歩いている。
そのモノを得るまでの話と、得た後の自分の生活と思いを描いた作品。


↑上のあらすじじゃどんな話だかまったくわかりませんね^-^;;
そのモノとは・・・・



死んだ恋人の小指


なんです(反転させて読んでね)

最初は一人称で語られている「私」は男か女かさえもわからずに話が始まっていく。

結局は若い男でした。

どこか怠惰で投げやりな生活と、

似たような友人たちに囲まれた描写なので

小瓶はクスリか何かで、どこかで死にたいと思ってる主人公なんだろうか・・・と

思いながら読んでました。


異常とも思える感情の昂ぶりとそれを冷静に見つめる冷ややかなもう一人の自分。

こいつはどんな人格なんだ?といぶかしんでるうちに

小瓶の中身判明。

そして恋人がいたことが語られていく。


決して明るくない話で、時々めげる描写もあるんだけど

これはれっきとした恋愛小説だ。

小瓶に対する思い、自分にとっての恋人の存在。

前半はまったく触れられていなかった「私」の思いが

後半が進むにつれてあふれ出るように字面に並べられていきます。


本当は心が激しく打ちのめされているのに、それを認めたくなくて

全ての真実を主人公はまさに「遮光」していくわけです。

ウソにウソを塗り固めて

決して真実と自分の気持ちをさらけ出さないようにしていく。

そんな「私」をとても痛々しく感じました。


小瓶の中身はきっと、自分自身なんだろうな。

恋人から切り離されて、単独での存在価値を失っている自分は

光をさえぎって密かに存在している小瓶のように

誰からも心を閉ざし、真実から目をつぶり生きる術を見出せない。

そんな想いが溢れていました。


展開の見事さや、心を閉ざした者の閉ざしきれない思いの描写など

すごーく完成度の高い作品だと思う。

私の中では大当たり作品です^-^

タイトルの持つ意味がものすごーく作品内容にぴったりの

どこをとっても完璧!と思ってしまいました。

こんな作家さんいたのね~






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